中編3
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一生の後悔

四年前になります。私がまだ中学生だった頃、放課後美術室で油絵を描いているとき、Kがやってきました。

Kとは同学年の男子で同じクラスにはなったことはありませんが、顔は知っていました。

Kはイジメられていて、私は関わりたくないと思っていました。

しばらくして、Kは私の絵を見ると、「絵、下手だね。」と言ってきました。

かなり腹が立ったのを今でも覚えています。そして、こいつがイジメられているのも分かる気がしました。

私「じゃあ、何か描いてみろよ」

するとKはすらすらと絵を描きはじめました。

そして私ににこにこしながら絵を見せてきました。

その絵は私の自画像でした。とても上手で短時間で描いたものとは思えませんでした。

そしてなにより嬉しかったです。

私「絵のこと教えてくれる?」

K「いいよ。下手すぎるからビックリした。」

それから私達はすぐ仲良くなりました。私が彼の絵の巧さに惹かれていったと思います。

その頃私は友達はたくさんいましたが、大親友というものはいませんでした。

私にとってはKが初めての大親友だったと思います。

Kと親友になった私は、学校が終わると毎日Kと私の家でゲームをして遊んだり、絵を教えてもらった。

K「ここは、こういうタッチで、そうそんな感じ!」

私「本当だ~!すごく上手くなった。」

彼の絵の巧さは言葉では言い表せないものでした。

私は彼のそんな絵が大好きだった。そして、なにより彼と過ごした時間が大好きだった。

私はKと一生友達でいたいと思った。

ある放課後、私はKがイジメられているの目撃した。

私は気づいたらイジメている奴にむかって殴りかかっていた。

瞬殺された。

Kと私は互いにぼろぼろになった姿をみて爆笑した。

K「お前、バカだろ(笑)」

私「バカだよ」

毎日が楽しかった。

ある日、私はKに誘われて彼の家に遊びに行った。

Kの家は普通の一軒家だった。しかし、中にはいると異変に気づいた。Kの親の日本語が変なのである。

後日、そのことについてKに聞いた。

K「俺の一家は中国出身で、俺が小さいころ日本にきたんだ。今は日本国籍とってるけどな。」

驚いた。と、同時に私の中で嫌なものが芽生えた。

 Kとその家族が○○人としった私は驚いた。そして自分ではどうすることも出来ない感情に喰われていった。

その頃の私は○○人に対して偏見というか差別に近いものをもっていた。私のこういう考え方は親友のKにも向けられていった。

次の日から私はKを無視しだした。

K「今日、学校終わったら遊ぼう~!」

私「お前って暇だよな、○○人」

K「え・・・」

私「俺に二度と話しかけるな」

それが最後の会話だった。

しかし、それでも私の感情はおさまらず、私はKをイジメているグループに事情を説明し、Kに対して今まで以上に激しいイジメをした。

私は正しいことをしていると思っていた。

あのような民族など消えればいいと・・・

しばらくしてKは転校した。私は何とも思わなかった。いや、すっきりしていた。

Kが転校した次の日、私の靴箱に手紙が入っていた。

Kからのだった。

すみません。次回に続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー やまちょさん

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