中編4
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首の長い女

長文です。文章に自信はないので、読みにくい点はご容赦下さい。

俺の体験談です。

あれは高2の夏休みの終盤ぐらいだったと思う。

夕方から友達の家に6人でたまっていた俺らは、暇潰しにゲームをやったり漫画本を読んだりしていた。

それにも飽きはじめた頃、雨が降っている事に気が付く。

皆、自転車とか原チャリだったので、その夜は泊まる事にした。

それからだいぶ時間が過ぎて(確か午前1時頃)皆各々に寝始めるのだが、俺は枕が違うと中々寝付けない体質で、とりあえず眠気が襲うまで目を閉じていた。

どれ位時間が過ぎたのだろう…俺はいつの間にか眠っていた。が、

ミチ…

ギチチッ…バキッ!!

かなりでかい音が天井と窓際辺りから聞こえて目が覚めた。

以前からそいつの家はラップ音が激しいと聞いていたので気にならなかったのだが

そのわずか数分後

カ…チャ……キィィィィ…

ん!?

閉まっていたはずの部屋のドアが勝手に開いていく…と同時に金縛りあった。

俺はドア側に横向きで寝ていた為、洒落にならん恐怖を感じた。

『うぅ…あれ、これヤバイ?!』

時間が止まったかの様な数秒間、心臓の音だけがうるさく聞こえる。

俺はパニクる中、こいつが家で猫を飼っている事を思い出した。

『そうだ…きっと猫だろ?猫だ、猫。』

と無理矢理にでも落ち着かせようとするも、ドアの開いた隙間からは目が離せない。

何分だか何秒後だか覚えていないが、ふとモワ~とした空気が流れ込んできたと感じた瞬間

…キィィィ……バ…ッタン

と今度はドアが勝手に閉まった。

『えっ…何なんだよ!?助けくれ!誰か起きてくれ!!』

と叫ぶも声に出せず、小さくアウアウとしか言えない…その状況の中、

ドゥオオォン!グワワ~ン!!!

何の前触れもなくCDコンポの電源が入り、爆音が部屋中に鳴り響いた。

俺はその瞬間に金縛りが解け、それからすぐ

「うっっせぇえよ!!」

と言う友達の怒鳴り声に我に帰り、慌てて電源を切った。

爆音に驚いた皆も一斉に起き上がった。

「ちょっ、ドアが!!開いて閉まって金縛りで…タイマー?コンポはタイマー?」

俺はテンパっていたので、たぶんこんな様な事を言っていたはず。

だが、持ち主の友達は

「アホ、タイマーなんて機能自体俺は知らねーよ」

俺は現実を疑いたかったが、窓際に寝ていた奴が口を割る。

「実は俺…ずっと起きてたんだわ…」

そう、俺以外にも寝付けていない奴がいた。

聞くところによると、俺が金縛り中、そいつも同じ時に金縛りにあっていたようだ。

俺は一旦、気持ちを落ち着かせようと温くなったポカリを一気に飲み干し、そいつ(以下Aとします)の話を聞いた。

A「おぃ…冗談じゃねぇぞ、女がずっと立ってたた…。あそこ…」

Aが指差したのは窓際。

カーテンが開いた30cmぐらいの隙間から、白っぽい服を着た、ボサボサの髪で少し首が長い女が覗いていたそうだ。

そしてAも、あの爆音の瞬間に金縛りが解けたらしい…。

とりあえず俺もAも、現実が掴めないまま、その日は電気をつけっぱなしにし、コンポのコンセントを抜いて寝た。

しかしさらに後日談がある。

その家に住んでいた友達(以下Bとする)がバイトの帰りに体験した出来事。

夜中の10時頃、Bはバイトを終わらせ、バイクで県道を走っていた。

ただ、その日はいつになく急いでいたらしく、近道をしようと用水路沿いの砂利道に入っていったそうだ。

街灯は無く、辺りには水田が広がっており、民家は数軒が点々と建っているだけ。月明かりとバイクのライトが無ければ真っ暗な道だった。

しかしBにとっては夕方の下校に使う道。慣れていても夜はあまり通った事がなかった為、その時は少し怖いなぁと後悔したらしい。

しばらく砂利道を走り、ふと前方を見るとバイクのライトに何かの塊が照らされた。

最初は野良犬かでかいゴミかと思い気にならなかったらしいのだが、それとの距離が縮まってわかった。

人?

それは後ろ向きでうずくまる女の姿だったらしく、Bは嫌な予感がしてすぐさまUターンを決意。

後ろに向き直ろうかという直前に、その女がスッ…と立ち上がるのが目に入ったらしい。

既に背中を見せていたB…汗が吹き出してきて、恐怖に震えながらも後ろを振り返ってしまった。

「ひぎっ!!」

息がつまったような悲鳴を出し、泣き叫びながらヘルメット、バックなどをそいつにぶん投げて。

Bは一目散に逃げたそうだ。

B曰く、その女は白っぽいズタズタの服で、ボサボサの髪…首が少し伸びてる感じだったらしい。

同じヤツだった。

Aが、Bの家でカーテン越しに見たと言っていた女と…。

それからB家では父親の死。母親が半身麻痺。同居していた姉夫婦の離婚と続き、今ではBがどうしてるのかは不明だ。

怖い話投稿:ホラーテラー ダーツマユゲさん  

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