短編2
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とある休日

珍しく平日に休みを貰った俺は、朝から近くのAVショップに向かった。

レンタルショップで一般客に混ざってAV借りる勇気の無い俺は、この専門店をよく利用する。

しかも平日の午前中に他の客などおらず、貸切り気分を味わっていた。

王道の美人女優物より、無名女優の企画物の方が好きな俺は、最新作が並ぶ棚を素通りして奥へ進んだ。

お目当ての棚にたどり着くと、目を引く作品を手に取り物色し始めた。

スッと、俺の隣に来た奴がいる。俺は眉をひそめて、そいつをチラ見した。

細かい横縞のポロシャツに、サスペンダーでズボンを吊ってるおデブちゃんだ。

他の客がいた事に驚いたというのもあるが、専門店とはいえ極力人の目に触れたくないのが心情だ。

だからガラガラの店内で、敢えて人の隣に来る奴の神経を疑った。

俺はこの棚を後回しにすることにし、他の棚に河岸を変えた。

しばらくすると、またそいつが隣にやって来た。

俺は完全にイラッと来て、そいつの顔を横目で睨んだ。

色白で妙にツヤツヤの肌。不精に伸びたストレートヘアに白髪が混ざっている。

その様子からは、年齢が全く予想できなかった。

そいつは半開きの口から舌を覗かせ、棚をガン見している。

ハアハアと息は漏れてるが、一向に棚に手を伸ばそうとしない。

目を見開き、まばたきもせず、ひたすら棚をガン見している。

こんな奴と嗜好がかぶるのかと思うと、ゲンナリして急激にテンションが下がった。

俺は恨めしさを込め、そいつを睨み続けた。

相変わらずガン見を続けている。いい加減まばたきしないと目が乾くだろ、と思っていると、

そいつは自分の目ん玉を、ベロンと舐めた。

手に持ったSODの女子社員物をそっと棚に戻し、俺はその場を静かに離れた。

何食わぬ顔で店を出ると、速攻で家に帰り布団を被って寝た。

夢だったことにしよう。

怖い話投稿:ホラーテラー うしらんさん  

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