短編2
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黒い足

この体験は俺が寮生活をしてた頃の話です。

俺が住んでいた寮は1年が1階、2年生と3年生がそれぞれ2階と3階に部屋が割り当てられており、俺は3年生で3階に住んでいました。

その日は確か2階に住む友達の部屋に遊びに来ていました。

時間が1時頃になり、そろそろ自分の部屋がある3階に帰ろうと思いました。

俺「そろそろ夜遅いから帰るわぁ」

友達「1時以降は幽霊でるで!寮やから怖いなぁ(笑)」

俺「またそんなん言うて。よおこの時間に帰ってるけど見たことないわ」

友達「そらそやわ。お前霊感ないやろ(笑)」

なんて話をして。

3階のロビーには自販機があるのですが、その自販機と床の隙間を、ちょうど2階と3階の中間点(踊り場)から見ることができ、自販機から何か買おうとしたらちょうど自販機が目隠しになって人を見る事はできません。

要するに、踊り場からは自販機が壁になって買っている人は見えないんです。

俺はいつもの調子でその踊り場まで上がりました。

すると、自販機と床の隙間から足らしき物体が見えたのです。

周囲は消灯の時間を過ぎていたのでロビーも真っ暗になって、自販機の明かりだけがついていました。

俺は、

「また誰か飲み物でも買っているんだろう」

と思いましたが…

「足は見えているってことは、体の形に自販機の前に影ができるよな……。」

と思い見ると……影がない。

じゃあこの足は?

ちょっと不安になりましたが、夜遅くで目がかすんだだけだろう。と思い1段1段階段を上がっていったが、いっこうに足が消えない。

そして階段を上がりきってしまった。

俺は恐る恐る自販機の足元を見ると……

そこには足首から下だけの影のような黒い足があった。

その黒い足は俺が見るといきなり走りだし、俺がこれから帰るはずだった部屋の方向に走り抜けて行った。

この日友達の部屋に泊まったのは言うまでもない。

怖い話投稿:ホラーテラー りくさん  

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