長編12
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アリ(コピペ)

1 :ari1:2008/10/29(水) 17:35:34 ID:p2sqwA6E0

僕が子供の頃住んでいた所にはなぜか子供が少なく、僕には近所でつるむ友達はいなかった。

そんな環境ではあったが、僕には二人の友達がいた。

七つ年上のT子さんとS太さんだ。

二人に最初に出会ったのは近所の公園だったと記憶してる。

たぶんアリを飼おうと思ってたんだろう。アリを捕まえに僕は公園に来ていた。

その日は空が白っぽい水色で、ひどく寒かった。もちろんそんな日にアリがほっつき歩いているわけなく、

アリは全然見当たらない。

2 :ari2:2008/10/29(水) 17:36:54 ID:p2sqwA6E0

持っていたアリを捕獲した時用のガラス瓶が冷たくて

、手に息を吐きかけていた時にT子さんとS太さんは来たのだ。

S太さんは髪をすごい金髪にしていて、パンクロッカーのようだと僕は真っ先に思った。

一方T子さんは長く真っ黒な髪をしていて、原色気味の派手な服を来ていたけど、きれいな女の人だと僕は思った。

二人ともいちゃいちゃしながらベンチに座り。

コンビニで買ったらしいパンなどをビニール袋から取り出していた。

熱々のカップルが来たなあなどと思いながら、僕はアリ探しを再開した。

4 :ari3:2008/10/29(水) 17:39:29 ID:p2sqwA6E0

地面を見つめてしゃがみこみ、僕の背中がだんだんと

疲れてきていた。

ため息をついた時「よお」と誰かから後ろから話しかけられ、僕はびくっとなった。

「あはは、びっくりしすぎ。ボウズそこで何やってんの?」

話かけてきたのはS太さんだった。ニヤニヤ笑ってたので少し僕は恐怖を覚えた。

S太さんの後ろにはT子さんがひょっこりいる。

僕はアリを探しているのだと伝えたら、S太さんは手を打って大笑いした。T子さんも笑っている。

僕は「?」となったが、S太さんに冬にアリは出てこないものだと教えられ、なるほど、と納得した。

でも、笑われたのが少し不快だった。

そんな僕の気持ちを察したかのように(たぶん全く察して無いだろうが)S太さんはコンビニの袋から駄菓子を取り出し僕にくれた。単純な僕はそれでS太さんの株をグッとあげてしまった。

5 :ari4:2008/10/29(水) 17:41:22 ID:p2sqwA6E0

おまけに、近くの自販機でジュースまで買ってくれた。

更に僕の中でS太さんの株価が値上がりした。

そんな調子で僕は二人と仲良くなり、公園でブランコをしたり、すべり台で滑ったりして楽しんだ。

しばらく遊んで遊んで遊びつかれてきたとき。S太さんが近くのアパートまで遊びにくるか?と言ってきた。

ここに僕の親がいたなら、お菓子貰ったぐらいでついてっちゃいけませんというだろうが、その時はいなかったのでホイホイついていってしまった。

6 :ari5:2008/10/29(水) 17:43:22 ID:p2sqwA6E0

アパートはT子さんとS太さんの家で、正確に言えばT子さんの親が借りている家ということだった。

部屋は犬の匂いとタバコの匂いで満ちていた。

物が多かったが散らかってはいない。散らかってはいないが、少し薄汚れた住まいだった。

僕は引越したばかりの一軒家に住んでいたのでわずかばかり文化の違い的なものを感じた。

大きめの檻があり、そこに雑種の犬がいた。雑種でもかわいらしさがある白くてふわふわした犬だった。

居間に入るとスーパーファミコンと沢山のゲームソフトが目に入り僕は興奮した。

なんのソフトか見てもいい?と聞いてから僕はゲームソフトを見始めた。

11 :ari6:2008/10/29(水) 19:25:18 ID:p2sqwA6E0

ゲームソフトは桃鉄や人生ゲームや麻雀といったボードゲームばかりで、自分の好きそうなタイトルが全くなくてがっかりした。

だけど、「スーパーマ●オラン●」があった。僕はそのソフトを持っていなかったで是非やってみたくなりS太さんの許可を得てそれを近くのふにゃふにゃのソファに座り、S太さんとやり始めた。ソファにもしっかりとタバコの匂いが染み付いていた。

T子さんがコーヒーを入れてきて、S太さんが「子供にはコーヒーは早いぜ」と言ったのをなぜか印象的に覚えておる。

12 :ari7:2008/10/29(水) 19:26:17 ID:p2sqwA6E0

その日は存分にT子さんのアパートで遊び、また遊ぶ約束をして家に帰った。

家に帰って母が「あんたタバコの匂いがするけど、どこ行ってきたの?」と質問してきたので「友達のうち」ととりあえず答えておいた。

母は「お父さんがヘビースモーカーなのかしら」と独り言を言い、夕食の時「あんた変な友達と付き合っちゃだめよ」と言われ、なぜか気分がすごく重くなった。

なぜか悪いことしていないのに悪いことをしたような罪悪感が湧いた。

13 :ari8:2008/10/29(水) 19:27:35 ID:p2sqwA6E0

その次の日から僕は毎日T子さんちに通った。

ゲームが出来るし、大人と付き合うのはなんだか楽しかったのだ。

犬の散歩にも一緒に行ったし、麻雀の仕方も教わった。麻雀の仕方は結局覚えられなかったけれど。

二人の友達にも顔を覚えられ、二人の仲間からは僕は「アリ君」と呼ばれた。もちろん最初の公園の行動から付けられた名前である。

ちなみにT子さんはトンコとあだ名で呼ばれていた。T子さんが高校の頃家庭科の授業で酢豚を作り、それがとてもおいしかったから付けられた名前で、ずっとそのあだ名を引きずっているらしかった。

毎日が楽しかった。

そんなある日の事だった。

14 :ari9:2008/10/29(水) 19:28:34 ID:p2sqwA6E0

僕の両親がお葬式で深夜まで帰らない事になった。

僕はチャンスだと思った。

門限過ぎてもT子さんちで遊べると考えた。

心配する両親に大丈夫だよ、戸締りちゃんとするからとしっかりしてる素振りを見せ、両親を安心させて、

その日両親を見送った。僕は初めてT子さんちに夜に行った。

アパートに行ってチャイムを鳴らし、二人が出てくるのを待った。

だけど二人はなかなか出てこない。でも僕には二人が中にいることは分かってた。二人がよく聞くビートルズの音楽が外までうっすら漏れていたからだ。

もういちどチャイムを鳴らした。

すると、唐突に扉が開いた。

15 :ari10:2008/10/29(水) 19:38:54 ID:p2sqwA6E0

そこに立っていたのはS太さんだった。

全裸で立っていて、僕にも付いている物体がS太さんの体では変形していて、

巨大になってこちら側を向いていた。その先端はヌルヌル濡れている。

「よお」酔っ払った口調でS太さんが笑いかけた。

顔も赤い。

「アリ君もやるか!?楽しいぞー」そう言ってS太さんは僕の手を引っ張って中に引き入れた。

とても不安な気持ちになった。

部屋は音の消えたテレビの光が蒼々と暗い室内を照らしていた。ビートルズの曲がゆっくり流れている。

T子さんも裸だった。ひどく胸がバクバクした。

18 :ari11:2008/10/30(木) 09:19:33 ID:6KR6sKDX0

T子さんはぼんやりした目つきで僕を見つめ、にや、とだらしなく笑った。

いつもの違う雰囲気にゾクリとなった。

コタツテーブルの上には注射器が転がっていて、病気になったの?と余計な心配までした。

「俺たちエッチしてんだよー」S太さんが言う。

テレビとかで言うエッチってこういうことするんだ。となぜか冷静に思う。

「ほら、こいつ、ここイジられるとこんなんふにゃふにゃなるんだよ」

S太さんはそう言うと、T子さんの股を広げ、両手でT子さんの性器を弄り始めた。

あんあんと犬みたいにわざとらしく喘ぐ彼女を見て不思議な罪悪感で心臓が破裂しそうになる。

「ほら、しゃぶって」S太さんは自分の陰茎をT子さんに咥えさせた。テレビの光で大きな陰茎がてらてら光っている。下を向いてT子さんを見るS太さんを見て顔の彫りが深い事に今頃になって気付く。

それまで髪の色の派手さに惑わされて気付かなかったが、S太さんは結構なイケメンだった。

19 :ari12:2008/10/30(木) 09:22:31 ID:6KR6sKDX0

S太さんはT子さんに舐めさせたあと、それをT子さんの性器に差し込んでセックスをし始めた。

子供の僕にはそれがどういうことか分からず、二人は変態だと思った。そして、興奮して耳が熱くなってジンジンした。

あーん、あんあん。と叫ぶT子さんとS太さんの走るときのような息遣い。

いきなり動きを止め、S太さんが「こっちこいよ」と手招きした。

なんだか恐ろしくて行きたくは無かったが、逆らうのも恐かった。恐る恐る繋がっている二人に近づくと、S太さんは突驚いて僕はS太さんの手を払いのける。

「ハハハ。ビビんなよ。やっぱガキじゃね。チンポたったかなとか思ったけど(笑)トンコ、アリ君のしゃぶってやれよ」

23 :ari13:2008/10/31(金) 01:40:49 ID:I9fMZV2Z0

T子さんの白い手が伸びてきて、僕のズボンのチャックを開けようとした。けれど僕は「いいです!」となぜか敬語になり、二人のアパートから逃げるように帰った。

家に帰ってもずっと体の震えが止まらなかった。

両親が家から帰ってきて、母が「なんで電話に出なかったの」と怒りかけたが、僕の様子がおかしいことに気付き、「この子熱があるわ」と慌てだした。

僕はセックスを見た興奮で熱がでたのだ。

24 :ari14:2008/10/31(金) 01:41:53 ID:I9fMZV2Z0

その後、しばらく二人の家には行かないようにした。

もうまともに顔を合わせられない気がしたから。

だけど二人を避けるように心がけていたのに、近くのスーパーでT子さんと遭遇してしまった。

スーパーでT子さんは「久しぶりー」と何事もなかったように話しかけてきた。T子さんはなんだか肌が汚くなっていた。目も充血している。

挨拶代わりに、僕はS太さんは元気か聞いてみた。

T子さんは「S太どっかいっちゃった。はは」と苦笑いを浮かべた。

子供心に気まずく感じていると、T子さんは「また遊びにおいで。あたしちょっと寂しいからさ。S太ゲームソフト置いていったから持って行っていいよ」とやつれた顔で笑った。

そうしてT子さんと別れた。僕はT子さんはあの日の事は忘れたんだな、と思った。

25 :ari15:2008/10/31(金) 01:43:38 ID:I9fMZV2Z0

またおいで、と言われても普通はなかなかいけるもんじゃない。でも、ゲームソフトをくれるという事は僕にとってとても魅力的だった。

やはり単純だった僕はその三日後T子さんち訪れてしまった。

T子さんはすっぴんでボロボロの顔で僕を向かえ入れた。でも嬉しそうな顔。

部屋は荒れていた。地震があったかと思うぐらい荒れて荒れて、荒れまくっていた。

雑種の犬がヒステリックに吼える。犬の目も充血してなんだか赤い。

ボン、と壁がなり、うるさい!と隣の住人の声がこもって響く。

震災後のような部屋で佇んでいると、T子さんがコーヒーを淹れてやってきた。

26 :ari16:2008/10/31(金) 01:44:47 ID:I9fMZV2Z0

コーヒーが三つと多かった。

うっかりS太さんの分も淹れたにに違いない。コタツテーブルの上にコーヒーが置かれ、さあどうぞと勧められた。

薄汚くて飲む気になれなかったが、「礼儀だ」と思い、座って一口含んだ。糸のような感触があり、こっそり指で口の中をすくってみると黒い髪が絡まってきた。小声で「ひー」と呟く。

T子さんは正座してコタツの前に座った。そして聞いても無いのにぽつりぽつりと語り始める

27 :ari17:2008/10/31(金) 01:47:45 ID:I9fMZV2Z0

「S太ってばね、あたしをだましてたんだよ。クスリなんか打っちゃってさ。貯金も持って行っちゃうし。ひどいよね。アリ君はそんな男になっちゃだめだよ。それにね、他に女がいたんだから最悪よ。

マジで死んでって感じ。死ね死ね死ねって感じ。死ね、死ね。でも、誰だって騙されるよ。だってS太カッコいいから。それにすごく優しかったんだよ。騙されるよ。あれは。でも……あたし優しいS太が本当のS太だと思うの。

しょうがなくあたしのお金を持っていったんだと思うの。そうよ。そうだわ……。悪い女に騙されて貢がされてるに違いないのよ。じゃないと、あんなにやさしかった説明がつかないもの。アリ君もそう思うでしょ?」

真顔でT子さんが聞く。

ヒヤリとやばいかも……と思ったが否定するとどんな恐ろしいイベントが待ち受けているかわからない。「うん」とうなずいた。

28 :ari18:2008/10/31(金) 01:50:54 ID:I9fMZV2Z0

僕の答えを聞いて、ニコっとT子さんは微笑んだ。

「やっぱりそう思うよね!もうアリ君大好き!」

そういってT子さんは僕に抱きついた。そしてそのまま耳元で囁いた。

「……そこでお願いがあるの……。あのね、あたし実はもうS太の居場所知ってるんだ。S太のとこに行ってS太のチンコ切り落としてきてくれない?お願い。あんなのがあるからS太って遊ぶのよ」内心、うわあーと思ったが口には出さない。自分の性器が切り落とされそうである。

緊張して汗がだくだく出た。

返答を待つT子さんの狂気。

こんな時、僕は突然賢くなる子供だった。

今度、切り落としてくるから、今は待ってて、と答えたのである。

断ってヤバイ事に巻き添えにされる可能性を考えた上の返答だった。

33 :ari19:2008/11/01(土) 15:33:24 ID:Ulp6B1ZD0

ふふふ……。

T子さんは突然含み笑いをした。

「ウソよ。ウソウソ。そんな事アリ君に頼めるワケ無いでしょ?ウソよ、ウソ」

体の緊張が一気にほどけて僕は安堵した。

自分で飲み干したコーヒーカップを台所にT子さんが持っていく。

コーヒーカップをシンクの桶に入れながらT子さんはぼそりと言った。

「でも、あたしがホントの本気で頼んだら、してくれたんでしょ……?期待しとこうかな」

 

34 :ari20:2008/11/01(土) 15:34:36 ID:Ulp6B1ZD0

もう二度とくるまい、そう思ってT子さんちをその日でた。だけど間抜けなことに僕はゲームソフトを持って帰るのを忘れてた。その後一週間後に、またT子さんの家へ訪れた。

ゲームソフトだけ玄関先で貰ってさっさと帰ろうと思っていた自分は結構小ズルイ子供だったと思う。

T子さんちにつき、チャイムを鳴らすと、どうぞあがってと声が中からした。玄関に出る気力もないらしい。

あまり中に入りたくなかったけれど勇気を出して入った。

どうせファミコンだけが目当てなのだから。

そう思って中に入ったとたん凄まじい異臭が鼻を突いた。

肉が腐った匂い。

発生源はすぐにわかった。犬がドロドロに腐って死んでいたからだ。

35 :ari21:2008/11/01(土) 15:37:16 ID:Ulp6B1ZD0

驚いて立ち尽くした。

居間に黒髪をぼさぼさにさせたT子さんが座っている。

何かガムテープで封をしてあるゴミ袋に包まれた茶色い人形を抱いている。その人形は本能的な勘が走って「見てはいけない!」と思って目をそらした。そしてそらした先にもやばいものがあった。

(S太大好き!!死ね!!!!!!)

刃物で壁に直接刻まれたそれを見て僕は兎のように逃げ出したのだった。

あれから十年たった。T子さんは今、どうしてるんだろう。

36 :ari22:2008/11/01(土) 15:37:59 ID:Ulp6B1ZD0

おわり

37 :    !:2008/11/01(土) 15:51:07 ID:Ulp6B1ZD0

この話を、読んでしまったあなた。

あなたは呪われてしまいました。

この話は、あるホームページから転載なのですが、読んだ人達にはもれなく不幸が訪れる話なのです。

他の人にこの話を読ませると、自分に降りかかる不幸が避けられるそうです。

厄落としのご協力ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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