中編5
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ユネ○コ会館別噺

ユネ○コ会館にまつわる話をもう一つしようと思います。

これは私が友人に聞いた話です。

ここで前の話を読んで無い方の為にユネ○コ会館の事を説明しますと、(まぁ有名すぎて説明の必要も無いかもしれませんが…)

その建物はH県A市に有る廃屋で、その建物が廃屋になった理由は諸説有りますが、噂ではそこは精神病患者を扱う病院だったとかカルトな宗教団体が使っていたとかいろいろ言われています。

そして、共通しているのは地下のボイラー室で集団自殺した後その建物が焼け落ちたと言う話です。

A市の公式発表では暴走族が放火して焼け落ちたとか発表して有ったと思います。

では本題に入ります。

登場人物は私の友人がA子とします。そのA子の友達のB子、そして当時よくつるんでいた、ちょっといきってる男三人組C.D.Eです。

事の発端はCから始まります。

C「なあなあ!ちょっとおもろい話仕入れてんけど!」

一同「なんやねん?」

C「それがやー先輩に聞いてんけどな、A市にめっちゃ怖い心霊スポットあるらしいねん!何か怪しい団体が地下のボイラー室で集団自殺してその後焼け落ちたとかなんとかいうとこらしいわ!皆で行かへん?」

B子「えー、どうするー?A子?」

A子「え~そんなん、うちえーわー。」

C「そんなん言うなやー!暇やしえーやん行こーやー!」

D「そやなぁ暇やしなぁ…」

C「ほな決定!A子も行こうやー!皆行く言うてるやん!」

B子「ちょ、うちまだ行く言うてないし!」

C「B子~何でもA子に聞いとったらあかんで~自立した女や!大人の女や!な?な?な?」

そう言ったやりとりが有り、のりのりの男三人と微妙な友人A.B子達でユネ○コ会館に向かう事になりました。

C「おー着いたでー!このフェンスの向こうに有るらしいわ!」

(当時はまだこの場所も有名では無かったそうで、フェンスも壊れてなかったそうです。)

「よし行こか!」

と、各々フェンスをよじ登りユネ○コ会館に向かいました。

そして、初めは恐る恐る中を見回っていましたが、その内何も無いので、はしゃぎまわりながら全てを見終わったそうです。

E「何やぁ、何にも無いやんけ。C全然怖無いぞ?もう帰ろうぜ!」

C「ほんまやな~何にも無いなぁ。ボイラー室も無いなぁ。場所違うんかなぁ?しゃあないな〜。帰ろか。」

と、皆拍子抜けしたのか帰る雰囲気になりその場を後にしました。

E「あー何にも無かったなー。おもんな。」

C「まぁまぁ、えー暇つぶしになったやん♪ジュースでもおごるから、なっ?ん?あれ?Dは?Dがおらんで?」

E「あれ?ほんまやさっき迄一緒におったで?」

A子「うそー。もーなんなん?もう、うちはよ帰りたいのに。迷子なる様なとこ無かったやん。」

C「あいつ俺らの事びびらそ思うてるん違うんか?しゃあないな、ジュースはDのおごりやな!探しに行こか!」

そして、Dを探しに会館に戻りました。

C「あれ?おるやん?普通に。どないしてん?おい!D!」

Dは何故か地下に繋がる階段の下に一人ぼーっと立っていました。

E「おい!D何しとんねん?おーい!もうめんどいやっちゃなぁ。帰るで!」

呼び掛けるもDは返事をしません。

仕方なくBとEは無理矢理にでも連れて帰ろうと腕を取り連れて帰ろうとしました。

しかし男二人の力でも全く動きません。

A子「い、いや!いや!か、顔!顔見て!Dの顔!」

Dの顔は死に人の様な薄くぼやけた灰色をしていて目は焦点が定まらず小刻みに震えていたそうです。

C「う、うわ!どないしてん!?おえ!Dっ!Dっ!」

D「ゔぅゔぅぅゔ!ゔるさぁいねぇん!!!お、お、お、俺はごっぢいぐんぢゃあぁ!!!」

有り得ない程の力でCとDを振り払うとDは、始めて来たはずの場所なのにも関わらず暗闇を一人進んで行きました。

慌ててDを追い掛けると、何故かDは壁に向かって立っていてブツブツ呟いていました。

C「うわ、洒落ならんでこれ、おいD!大丈夫なんか!?おい!」

D「ゔるぅざぁい!!」

そう一声上げてDは壁を蹴りつけました!

すると壁の様に見えた所が音を立てて倒れ中から物凄い量の埃が舞でてきました!

そして、そのままDはその場に倒れました。

E「う、う、うわ、こ、こ、こん中、おま、おい!Cっ!ボイラー室てこれ、これちゃうんか!?」

中には古ぼけている様な赤黒くなったドラム缶の様なものが有りました。

C「うわ!やばい!やばい!やばい!」

B子「いやや!もうはよ帰ろうや!!」

E「はよ帰ろてお前、Dどないすんねん!?」

A子「そんなん引き摺ってでも連れてったらいいやん!あんたら男なんやろ!それよりはよここ出よ!」

C「お、おぅ!そやな!おい!Eそっち持てや!はよ帰るで!」

そして、何とかDを引き摺ながら車迄戻りました。

E「おい、ちょーDどうするよ?これやばいやろ…」

C「どうする言うても、俺ら何にも出来んやん…」

D「ん…ん…う…うー…」

B子「ちょっ!ちょっと!あんたらD起きたで!」

D「んー…ん?あん?あれ?俺、俺どうしたん?」

A子「あんた、何も覚えてないん?て言うかここ来た事有るん?」

D「え?いや?何?何か有ったん?ここ?いや、今日Cから始めて聞いたから来た事ないけど?」

C「お前、何かえらい事なっとったで!俺らぶん投げて、部屋発掘して、もーほんま、何が何やら訳分からんわ。」

D「え!?知らん!俺なんも知らん!覚えて無いぞ!入って帰ろーみたいなんなったとこ迄は覚えてるけど…」

E「まじかいやー!もぉやばいわ、はよ、ほんまはよここ離れよ!有りん過ぎるわ!」

そして、皆ビビリまくりの中帰って来たそうです。

A子「ていう事やからかつをも遊び半分で行ったらあかんで~!」

私「いやいやいや、俺この前行ったし!てかあのボイラー室て自分等が見つけたんか!?ほんま有り得んわ!てかその後Dてどないなったん?」

A子「いやーどーもなってないん違う?てか、その後あんまり皆と会ってなくてそのままやねん。けどまぁ死んだて話も聞いてないから大丈夫やろ?」

私「無責任やな~。後味悪いわ~。」

A子「まぁ気にせん事やな!それよりまだちゃう話あんねん…」

と、A子の話はまだまだ続きますがそれはまた別の機会に…

長々とすみませんでしたm(_ _)m

怖い話投稿:ホラーテラー かつをさん  

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