短編2
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貯水タンク

彼は大きな病院の跡取り息子だった。

病院経営者ということで、金はくさるほどあった。

それゆえに、彼はわがまま放題に育った。

強い人間は金で自分の味方にし、気に入らない人間は執拗にいじめた。

そんなある日、そのいじめが度を過ぎてしまい、相手を死なせてしまった。

彼は悩んだ挙句、自分の病院の貯水タンクに死体を投げ捨てて隠した。

次の日、気になって死体を見に行くとそこに死体はなかった…。

いじめられた本人は行方不明扱いとなり、事件はウヤムヤになった。

大きくなった彼は、親の多額のコネで医学部に入った。

ある日、医学部の講師と単位のことで言い合いになった。

「お前はコネでうちの大学に入ったそうだが、単位はコネではやれないな。」

と講師は彼をののしった。

彼は、ついカーっとなってその講師を殺してしまった。

死体は以前と同じように貯水タンクに捨てた。

次の日、死体はなくなっていた。

数年後、彼は医者になった。

担当していたある患者を、ちょっとしたミスで死なせてしまった。

そのミスを患者の家族が気づいて訴訟を起こすと彼に迫った。

彼は、恐ろしさのあまり、その家族を殺した。

死体は貯水タンクに捨て、次の日、やはり死体は消えていた。

ある日、彼は多額の借金をした。

どうしてもすぐに金が必要となった。

彼は父を殺して、その遺産を自分のものにしようとした。

殺した父は、いつもの貯水タンクに捨てた。

次の日、貯水タンクの死体はなくなっていなかった。

その次の日も、次の日も、次の日も…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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