高校生の頃、一年後輩のA子から聞いた話です。
ある日、A子はB子と一緒に下校しました。
駅までの途中に幹線道路があり、そこで信号待ちをしていたそうです。
二人の前を霊柩車が通り過ぎます。
最近は減ったようですが
黒い車体に神社の社を乗せたような例のやつ。
ドサッ。
音に驚いてそちらを見ると
B子がカバンを落とし、真っ青な顔色で小刻みに震えています。
「B子、どうしたの?」
暫くは声も出せない様子でしたが、やっと
「ねえ、今の霊柩車の上に・・・見えなかったの?」
霊柩車の屋根に
白い着物を着た髪の長い女性が
うつ伏せにしがみついていたそうです。
にょろーっと伸びた長い腕で
車体の下まで抱え込んで。
怖い話投稿:ホラーテラー shibaさん
作者怖話