中編5
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骨…音

こんにちはかつをです。

今回も盲目の叔父に聞いた話です。

叔父は生まれながらの盲目では有りません。

当然失明する前は見えていたわけで、その頃の話だそうです。

あれは私が中学の時でした。当時私は叔父の家でよく親戚の子供達と集まっては、怖い話を叔父にねだっていました。

その日は丁度盆祭りの日で、祭りも終わり叔父の家に皆が集まっている日でした。

「なぁなぁおっちゃん怖い話してやぁ!」

叔父は、では…と徐に口を開き話を始めました。

「あれは、わしがまだ中学の時じゃったんじゃけどな。

今で言う林間学校言うんかな、そう言うやつに行っとった時の話なんじゃけど、ああ言うのは大体何泊かするじゃろう?

わしらの時は研修みたいなんも兼ねとって、一週間位泊まるんじゃったんよ。

ほんでな、何泊目かしたときにふと夜トイレに行きとうなってわしは目が覚めたんじゃ。

その時は広い和室に布団を何枚も並べて皆一緒の所に寝とったんじゃけど、三つ隣の奴が布団におらんのんよ。

まぁその時はわしもトイレに行っとるんじゃろう位に思うとって、気にせんとトイレに行ったんよ。

でもそいつはトイレにはおらんくて、わしは不思議に思うたんじゃけど、よう考えたらそいつは咳ばっかりしとって、体が弱い奴じゃったからきっと先生の所にでも行っとるんじゃろうと思うて気にせんとわしはそのまま寝たんじゃ。

ほんで次の日又わしはトイレに行きたなって起きたんじゃ。

そしたら又そいつおらんのんじゃ。

まぁ又トイレか先生かな思うてわしはトイレに行ったんじゃけど、帰ってきたらまだそいつは、帰って来とらんのんじゃ。

わしも流石に変じゃなぁと思うてそいつが帰ってきたら何しとんなら言うて聞いちゃろうと思うて起きとったんじゃけど、何時の間にかわしは寝てしもうたんじゃ。

それでな、どうしても気になったわしは次の日寝んとそいつの事見張っちゃろう思うて布団に入って寝たふりしとったんじゃ。

一時間位経ったんかなぁ…わしは何回も眠りそうになりながら待っとったんじゃけど、全然そいつが動かんけぇもう寝ようかな思うた時、そいつがむくっと布団から起きてなぁ周りの様子を伺って、そぉっと部屋を出て行ったんじゃ。

ほんでわしも、ちょっとだけ待って部屋を出たんじゃ。

そしたら何やら玄関の方で靴履く音が聞こえてな、そおっとわしは後を付けたんじゃ。

その時わしらが泊まっとった所言うんが何かおっきな寺でな、そいつはどんどん建物の裏の方に歩いて行って、正直わしは気味が悪くなって来たんじゃ。

何でか言うたらな、そいつが向かっとる先はどう考えても墓場なんよ。

そんなもん真夜中に墓場に用事有る奴なんかおらんわな、もうわしは恐ろしいてしゃあなかったんじゃけど、ここまで来たらと思うて最後までついて行ったんじゃ。

そしたらそいつやっぱり墓場に入って行って、わしは墓場に入るんはやっぱり気持ちわりーけぇ外から覗きよったんよ。

わしは、何しよんかのぅて思いよって暫くしたら、何か音がし出してなぁ…

何かこう…

ゴリゴリ…ゴリゴリ…

ゴリゴリ…ゴリパキ…

ペチャ…ゴリ…ペチャ…

言うて音が聞こえて来てな、わしは何か見たく無かったんじゃけど、思わず覗いてしもうたんよ。

そしたらそいつ墓の中の骨を出してな、食いよったんじゃ。

わしはもうびっくりしてな、思わず音を立ててしもうたんじゃ…

そしたらそいつが急にこっち向いて

誰じゃあ!言うて走って来たんよ。

もうわしは足だけは、早かったけぇめちゃくちゃに走って逃げてな、急いで布団の中に潜り込んで寝たふりしょったんじゃ。

ほんなら、ちょっと間してそいつが帰って来たんじゃ。

もうわしは気が気じゃ無かったんじゃけど、しばらくして布団にそいつが戻ってこんなぁと思うとったら、そいつは1人づつ顔を見て回っとったんじゃ。

もうわしはほんまに勘弁してくれぇて思いよったんじゃけど、だんだんそいつがわしの方に近づいて来てな、何かブツブツ言いよるんじゃ。

誰なぁ…わし…の………誰なぁ…お…えも違う…お前…違う…誰なぁ…わしの邪魔…奴…誰なぁ…

もうわしは生きた心地がせんかったで。

ほんでな、そいつがとうとうわしの布団の所に来た時に…」

ガガ!ドン!キーーン!!

うわぁ!!!

何なん!

その時急に叔父の部屋に有ったスピーカーが大音量で音を立て私達は飛び上がりました。

「おっちゃん何なん!?」

「わしゃあ知らんで?それにコンセント刺さっとらんじゃろ?」

「うわぁ!ほんまじゃあ!刺さってねぇ!」

「霊が来とるんかな!?」

「今日は盆じゃけぇな…」

そう叔父は呟くと黙ってしまいました。

しかし、私達は釈然としないながらも話の続きが気になり、叔父に続きを促しました。

「それで、それで、どうなったんよ?」

「あぁ…えっとどこまで話したかな、とそうそう、それでわしはもうばれる思うてな、飛び起きてこいつは変じゃあ!言うて叫び回ったんよ。

そしたら先生が部屋に走って来てなんじゃあ!なんじゃあ!言うて言うとるまに、そいつとわしは連れて行かれてなぁ、さっきの事を話したんじゃ。

そしたら、そいつは実は結核でなぁ結核は人の骨を食うたら治る言う迷信をどこで聞いたんか信じてしもうとってなぁ、家が貧乏じゃけぇ病院にも行けん、じゃから骨を夜な夜な食うとった言う事じゃったんじゃ…」

「うえー!気持ちわりー!」

「おっちゃん結核って何なん?」

「結核言うたらなぁ昔は不治の病じゃあ言うてな死んだりするひともおったんじゃ…」

その時母が…

「かつをー!もう早う帰るよ!明日おばあちゃんの家の墓に朝から行くんじゃけぇ!」

「えー墓ー!?気持ちわりーわ。」

「何が気持ちわりーで!アホな事言うとらんと早く帰るで!」

私達は母達に急かされ仕方なくその場を後にしました。

叔父の話はこれで終わりです。

しかし、何故あのタイミングでオーディオが音を立てたのでしょう…

コンセントも刺さっていないのに…

今でもたまに親戚達が集まるとこの話になります。

あの家には何かいるのでしょうか…

怖い話投稿:ホラーテラー かつをさん  

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