明日は待ちに待った修学旅行だ!
明日、クラスメイトのFに告白すると決めた親友Gを家に呼び、暗くなるまで作戦会議を練った。
あぁ…考えてるだけで楽しいや!
「このまま時が止まってしまえば良いのに!!」
母さん自慢のハンバーグを食べて、ワクワクしながら布団に入る―
…どうやら夢を見ていた様だ。
目が覚めるとカレンダーは修学旅行の前日だし、Gと遅くまで考えた作戦メモは白紙。
あんなにリアルな夢を見るなんて…
年甲斐も無く浮かれ過ぎていた事を恥じる。
昨日と同じ様にGと作戦を練り、母さんのハンバーグを食べて布団に入る―
目が覚める。
昨夜用意しておいた筈のリュックサックは空っぽで、TVからは昨日と全く同じ展開の朝の連続ドラマが流れてた。
学校が終わればGが来た。
うるせぇFが可愛いのは知ってるよ。
…本当は俺だって好きなんだ。
夕飯は母さんのハンバーグ。寝る―
また同じ朝が来た。
異変にはとっくに気付いてた。
苛々してた俺はGと口論になって思わず突き飛ばしたら、鈍い音と共にGは動かなくなった。
…少しスカッとした。
夕飯はやっぱりハンバーグ。寝る―
朝が来た。
またGが来る。
昨日よりも多めに殴ってやった。
どうせ明日になれば何事も無かった様に家に来るんだろ?
幸せそうな顔しやがって。
ムカつく。死ね。
ハンバーグはもう飽きた。
「もうこんな毎日は嫌だ!ハンバーグももういらない!」
また朝が来る。
そしてGも来る。
気がついてたら刺していた。
一撃かよ。つまんねーの。
そのまま無心で部屋を出る。
台所では母がオムライスを作ってた――
※この物語はフィクションです※
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話