短編2
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心配です

見てはいけないモノが見えてしまう友人がいた

一番酷い時は中学から高校生にかけてだったと言う

何故にその時期かは私には分からないが当時の友人は常に怯えるようでもあり、開き直っているようでもありました

「あそこで首を吊った中年の男が、ロープに吊られたままコッチを見てるよ」

私には見えない、ロープさえ見えない

「この家でたぶん病死かな?亡くなったお婆さんが家の屋根の上に座ってる」

立派な瓦屋根が見えるだけだ

「この道はヤバイ!回り道しようよ」

この先の急カーブは何度も起こる事故で有名なカーブだ、事故による死人も何人か出ている

「あそこの席、前から四列目の右から二つ目の席、若い女の人見える?」

映画館は薄暗く良く見えないよ

「コッチを見てる男の子、あの子はヤバイよ、目を合わせたらダメだ」

合わせようにも、見えないから

「女の人だ!?怨めしそうな顔して睨んでる、ボロボロな洋服きて血だらけ…」

その女は美人なの?

「あのスーツの男の人、たぶん生き霊かなぁ!?若い女の人が憑いてるよ」

羨ましい

まあこんな感じで、友人には見えるモノが私には全く見えない

よく、霊感の強い人といると自分も見えるようになると言うが

私は一度も見た事はない

友人は『見えてるけど気付いてないだけだよ』と笑うが鈍感な私には分からない

「見えるってさぁ、どんな感じ?」

私の質問に友人は

「やっぱり怖いし、嫌だよ」と笑う

大人になり結婚し、子供が出来た友人は以前程は見えなくなったと言う

そしてその子供は私の子でもある

まだ赤ん坊の我が子は、何もないドアや窓を見ては

「きゃっきゃ、きゃっきゃ」と嬉しそうに笑っている

それが

父親になった私の一番の心配事だ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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