短編2
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ついてくる女

こないだ俺が経験した話……

外灯もまばらな夜道を歩いててん。

つけてくる足音に振り返ると、髪の長い…明らかにこの世のものとは思われへん女と目が合っても〜た。

その瞬間!!ヤバイ!!

女は髪を振り乱して突進してきよった!!

キャーーーですよ!!

叫んだのは俺の方。

Bダッシュで逃げた!!

でも女は恐ろしく足が速いねん!!

追いつかれる!!

しかし俺の速さも並やないで〜!!

陸上で県大会に出た事だってあるんやからな。

見てろよ!!

と気合を入れてさらに加速する。

どうやッッ!?

しかし女は余裕〜で追い上げてくる。

クソッタレ(>_<)

登り坂に差し掛かった。

実は俺…登りが大の苦手。

アッサリと抜かれても〜た。

悔しい!!

追い抜きざまに女は

「フッ」

と鼻で笑いやがった。

なめんなよ!!

暫く女の後ろを走ってたけど、峠のカーブで抜き返してやった。

ざま〜みろ。

休憩所があったから、2人で長机の水を飲んだ。

おばちゃんがタオルをくれた。

次の休憩所は5km先や。

もう山は抜けて、気持ちのエェ海沿いを走ってる。

よ〜し!!

一気に距離をあけたんでぃ!!

海から太陽が昇ってくる。

全てが黄金色に染まる。

波頭の1つ1つがキラキラと照りかえす。

何て綺麗なんだろう。

フと気がついて後ろを振り返ると、女はもうおらへんかった…

怖い話投稿:ホラーテラー ウルトラの親戚さん  

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