短編2
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電話BOXの人

私は群馬県のある市に住んでいますが

その町外れの

電話BOXでの出来事です。

もう15年くらい前に ある運転代行業の運転手さんから

『電話BOXの中に真夏だって言うのにフード付きコートを着て 何時間も人が居る』という話を聞き

『何それ?頭のおかしい人じゃないの?』

と思った

その運転手さんが言うには『しょっちゅう見るんだよ 試しに見に行ってみな』と言われて ある晩見に行った

すると電話BOXの中に その『人』が居た

コートのフードを

深く被りBOXの入り口に背中を向けていた

その電話BOXは道路沿いにあるため 私は車を横付けしてもらい (友達が運転し私は助手席)

『すいません!電話使いたいんですけど もう終わりますかね?』と声をかけてみた

しかし振り向くことも無ければ 身動きひとつしない…

やり過ごすフリをして何度かBOXの前の道路を行ったり来たりしながら様子を伺った

何度か往復した後

BOXから30mくらい離れた位置に車を停め

エンジンはかけっぱなしのギアはドライブに入れて ライトはつけたらハイビームになるようにしておき

BOXから出て来たら近づき どんな奴だか確認しようと身構えていた

しばらくすると

BOXの中の人は

屈伸運動?みたいな動きをし始め

その後 肩で扉を押し開けながらBOXの外に出て来た

その瞬間

車のライトをつけて 一気にその人に

近付いて行った

助手席に乗っていた私は 目をそらさず

ずっとその人を見ていた

その人は私たちに背を向ける格好で

歩き出した

その人が3~4歩

歩いたくらいで

車はその人のほぼ真横まで寄ったのだが…その人は消えた!

明らかに今 目の前に居たのに跡形もなく 私たちの前から姿を消した

急ブレーキをかけ

BOXを過ぎ15mくらいの場所に車を停め

辺りを確認したが

やはりどこにも

居なかった

見通しの良い直線道路で周りは畑

隠れる場所など無い

とりあえず鳥肌が立ちました(笑)

怖い話投稿:ホラーテラー さだまさおさん  

Concrete
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