中編3
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人形

道産子です。

ホラーテナーに投稿したんですが

荒らされていているのでこちらにも投稿します。

私がまだ5歳の頃のお話です。

ある日、

父と母は黒い服装、僕は幼稚園の入学式のような格好でお寺に行くことになった。

その当時、親は車等もっておらず、徒歩で行けるような近場でした。

その寺の入口は裸電球で照らされてるだけのガラス入りの木製格子で出来た引違いの引戸

その引戸から中に入ると、下駄箱と寺の中に入る為の引戸がある。

靴脱ぎ下駄箱にいれ、中に入る引戸を開けると、

タタミと線香の香がして幼稚園の体育館より少し狭いぐらいの空間に

小学校等で使われるフタのない下駄箱の棚が列をなして奥までびっしり並んでる状態で

その靴を入れるすべてのボックスの中には、ひな人形のような日本人形が1体づつと、

ロウソクが2本たてられていた。

ここに来る前に母が僕に、

僕にはお兄さんかお姉さんがいたはずなんだけど、生まれてくる前に

亡くなったから今度お墓参り行こうねと言っていたことを

その光景をみてここがそうなんだと理解したことを覚えてる

人形はどれも優しそうな表情をしていた。

親がある一つボックスでいろいろやってる中で、僕はちょっとの冒険心でその棚の中の人形を

見て回ったんだ。

ほとんどのロウソクは火が消えていたが、空間の一番奥、

僕の身長位のボックスのロウソクには火がついていた

自然とそこに目がいく、その中にも人形がおいてあるんだが、

ほかの人形より着物が古く、ロウソクの火の光があるにも関わらず暗かった。

人形の表情も悲しげで、気になった僕は何となく目を閉じて手を合わせてみた。

目を開けるとその人形は何となく怒ってるような、睨みつけてるような怖い表情になっていた。

怖くなった僕は親の所に走って戻ったんだ。

今あった事を言う前に、走った事で母親が僕を叱った、

叱った声と同時に「ゴゴゴゴ…」と地鳴りような音がして、大きな揺れが襲ってきました。

大人が立っていられないような揺れ…なんだけど人形が落ちてこない…

人形が動かないのではなくてボックスから出るか出ないかの所で人形がとまってる感じ

そして、しゃがんでる僕らを冷たい表情で見てる…

揺れが激しくなる一方なので下駄箱がある部屋に逃げるために父が僕らの手を引き

引戸を開けた瞬間、揺れがおさまりました。

その場所でしばらく様子をみて、

大丈夫だと判断した父が片付けをするために

戻ろうと入口に立ちました。

が中に入ろうとはせず、時間にしたら20秒くらいなのかもしれないが

人形の置かれる部屋をじっと見つめてるその父の表情は青ざめていきました。

そして思いっきり引戸を閉め、僕を抱きかかえ、母の手を引き、靴も持たずに

逃げるように外に出る瞬間

引戸を勢いよく閉めた反動で開いた隙間から、

あの古い着物を着た人形が引戸に挟まれる形で僕らをにらみつけていました。

その後、大人になって、その時のことを父に聞きました。

あの時戻ろうと部屋の中を見たら、ボックスの中にあるすべての人形がこちらを向いて

口をパクパクさせていたそうです。

そして、あのあとすぐに家に帰ったが、何一つ物が下に落ちていない事が気になり知人に

電話で地震があったかどうか確認したが、地震はなかった事がわかり、

その夜は眠れなかったと話していた。

僕はその後、たまにあの人形の夢を見るんだ…

夢の中で人形が無表情で「カワレ、カワレ、カワレ…」とずっと囁いているんだ。

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読んで下さりありがとうございます。

実際の怖さをリアルに表現するのはむずかいしですね。

こえぇぇぇ!!

怖い!

とても怖かったです。これが実体験なんてすごいですね。