短編2
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夢とは…

最近立て続けに同じ夢を見る。

普段と同じ教室、同じ机でテストを受けている自分の夢。

夢の始まりは決まって「それでは、試験開始」という試験官の号令で始まる。

夢の中の私は唐突に始まったテストに困惑しながらも、テスト用紙をひっくり返し、テストを始めるのだが…

これがまたさっぱり分からない。

一通り問題に目を通すのだが、一問たりとも答えられる問題がない。

そして、頭を抱えて悩んでいるところで目が覚める。

こんな日が幾日も続き、次第に私の中である仮定が出来上がっていった。

『もしかして、この夢は今度の期末試験なのでは?』

そう考えた私は、思い出せる限り試験問題を書き出し、解答を作っていった。

足りない部分は後日夢を見た直後に書き足し、私は解答を完成させた。

そして、期末試験当日。

普段よりも寝坊をしてしまった私は、慌てて学校へと向かった。

学校に着き、急いで教室に向かうと、既に私の机にはテスト用紙が裏返しに置かれていた。

『良かった!間に合った!』

私が席に着くと、

「それでは、試験開始。」という試験官の号令で試験が始まった。

私は唐突に始まった試験に困惑しながらも、テスト用紙をひっくり返し、テストを始めた…

が…

『夢と違うじゃねぇかよ。』

私は悪態ついた。

そして、教室中を巡回している試験官が私の後ろに来て、耳元で呟いた。

「夢とは違うんだよ。」

怖い話投稿:ホラーテラー 王様のムスコは王子様さん  

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