中編5
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じぇらしー

music:4

学長の長い話がやっと終わった。

俺はため息をついた。大学の入学式も高校のものと大差ない。みなは入学式を「出発の時」だと口をそろえて言うが、滑り止めの大学に入学することになった俺としては、出発という気分でもなく、ただ長い話を聞いて、じっとしているだけの退屈な時間である。

「学長ずいぶんおしゃべり好きだね」

隣にいた聡が話かけてきた。佐々木とは小学校からの付き合いだ。高校も同じところへ進み、大学も同じ文学部である。

俺は軽くうなずき、ダンスサークルの歓迎演技を見ようとした。高校からダンスをしていたということもあり、入るならダンスサークルだと決めていた。今日の入学式の収穫はこのダンスサークルのレベルを知れたことくらいだろう。

「このサークルはいるの?」

聡がいう。

「おそらくな」

「なんかレベル低いってきいたよ」

確かに、見ている限りはうまいとは言えないダンスだった。

「まぁ、新歓いってみてから決めるわ」

そして新歓当日。飲み会の席。

「もうこいつったら高校の時彼女3人いたんですよ!」

聡が俺を指さして言う。

「お前なあ」

「へぇ、聡君、モテるんだ。」

隣に座っていた女の子が言った。

ルックスはかなり俺のタイプだった。性格もかなりいい。俺が大学生活に唯一求めていた「彼女」の候補だ。

「そうでもないよ」

「まぁこいつはイケメンだからな」

聡がもちあげる。

飲み会の帰り、俺は女の子の連絡先を聞き出すことに成功した。

女の子は名前を「かれん」といった。

「今日は楽しかったな!

 また飲もうな」

メールをうつと、すぐに返事が返ってきた。

「私も楽しかった!

 絶対飲もうね!」

それから俺と聡とかれんはダンスサークルに入ることに決めた。

俺たちは、よく練習をさぼっては3人で遊んだ。

宅飲みすることもあれば、1時間もでることができないことで有名なお化け屋敷に行ったりもした。

俺はそうしていくうちに、ますますかれんの虜になっていった。

「かれんのこと好きなの?」

聡がきいてきた。

今日は飲み屋でふたりきりである。

「まぁ・・な」

「やっぱり。ばればれだったぞ」

聡はからかうような目で俺を見ている。

「告んないの?」

「そのうち、な」

俺は実は近々告白する決意を固めていた。

そして数日後、俺はかれんにメールで告白した。

かれんはそれにこたえてくれた。

俺たちは付き合うようになった。

ふたりで宅飲みしたり、1時間もでることができないことで有名なお化け屋敷に行ったりもした。

俺は入学式の気持ちから一変して、かれんと過ごす大学生活が大好きになっていた。

そして1時間もでることができないことで有名なお化け屋敷の帰りには、夜の街にでて、ホテルではじめて愛を育んだ。

俺はかれんがいとおしくてしかたがなかった。

そんな日々を過ごしていたとき

「助けて」

かれんが電話で言った。

「どうした?」

「・・・詳しくは言えないけど、とにかくむかえに来てほしいの」

かれんはとある住所をつげた。

深夜ではあったが、俺はバイクにのってかれんから伝えられた住所へと向かった。

そこは一戸建ての住宅だった。

外から見て、家中の明かりがついているのが確認できる。

ドアには鍵がかかっていなかった。

俺は家のなかに飛びこんだ。

かれんはエプロンをきて、料理を作っていた。

「どうしたんだよ、こんな時間に。助けてって心配したんだぞ」

「ごめん、驚かせようと思って」

そういうかれんの額は汗ばんでいた。

「一生懸命作ったの。ほら、私の手料理食べさせたことなかったじゃない」

そう言いながら、かれんはシチューをテーブルの上に置いた。

「私、料理とかあんまりやったことないから、こんな時間になっちゃった」

時計を見ると1時をまわっていた。

「大丈夫だよ」

俺のために、こんなに頑張ってくれたんだな。俺はシチューを食べながら、幸せをかみしめた。ちょっと苦い味がしたが、気にせず食べた。彼女の愛情だけで十分だった。

食べ終わった俺は、かれんにベッドへと誘われた。

なぜかいつもより性欲が強く、いつもであればシャワーをあびるのだが、そんなことはお構いなしに裸になった。

そしてかれんを脱がせ、愛撫もなしにいれようとした。

「けいちゃん」

かれんが呼ぶ。

その目には涙がひかっているように見えたが、性欲のほうが勝り、俺はかれんの秘部に俺のをいれた。

「けいちゃん!」

その途端、

shake

music:3

バンッ

という音と同時に、俺とかれんの下半身が吹っ飛んだ。

え・・・

人は即死といえども、数秒間は脳が働くらしい。

俺とかれんの下半身は肉片となり、ベッドの上に散乱していた。

かれんの目からは大量の涙が出ていた。

「けいちゃん、ごめんね」

かれんがそう言っているように思えた。

俺の意識はここでとぎれた。

***************

けいちゃん

僕はけいちゃんのことをずっと見てきました。

小学校のころから。

出会いは、僕がいじめられていたのをけいちゃんが助けてくれたことだったよね。

僕はそのころから、けいちゃんのことが大好きになりました。

けいちゃん頭いいから、けいちゃんと同じ高校にいくの大変だったんだよ。

あの時は死ぬ気で勉強したなぁ

でもね、けいちゃんが高校で彼女作ったとき、僕、すごく悲しかったんだ。

けいちゃんが彼女と別れたって聞いたとき、慰めたけど、心の中ではすごく喜んだんだ。

でもけいちゃん、顔もかっこよくなっちゃって、すぐ新しい彼女できたよね。

でも僕はけいちゃんのことあきらめられなかった。

同じ大学にも行ったし、同じ学科にもしたよ。

でもけいちゃん、すぐ別な女つくっちゃうんだもの。

ずーっと監視してたけど、もう無理みたいだった。

ふたりがHするところもこっそり見ちゃった。

けいちゃん、すごい幸せそうだったよね。

だからもうあきらめることにしました。

かれんちゃんのあそこに爆弾しこんで

かれんちゃんを脅して

かれんちゃんに性欲亢進剤入りのシチューつくらせて

かれんちゃんに携帯で呼び出すように言って

かれんちゃんにベッドに誘わせて

計画練るの大変だったんだよ。

けいちゃんも苦しい思いしたかもしれないけど、これは今までのお仕置き。これで今までのことパーにしてあげる。

この世では僕は男。

けいちゃんも男。

だから絶対結ばれることなんてない。

だから生まれ変わったら絶対結婚しようね!

これだけ僕のこの苦しめておいて、ノーとは言わせないからね!

絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対

だからね!

じゃあ、そろそろ僕も行きます!

待っててね!

それでは!!

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おもしろーい!

やばいw
怖すぎT^T

何か、…いいな。こういうの好きです。引き込まれました。

お化け屋敷・・・・すきなんだね。