短編2
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超能力者A

ある日、LINEで“超能力者A”と言う人が加わっていた

かっこよく見せようとしているのか知らないが(ネーミングセンス無さすぎ笑)とか思いながら追加する事にした

超能力者Aの一言を見ると「1987年2月4日」と、書いてある

自分の誕生日か?変わったやつだな

画像はない

適当に[はじめまして、私○○と申します。よかったらお友達になってくれませんか?]といれておいた

数時間後

晩御飯を食べていると通知音がなった

ピーロン♪ピーロン♪

確認すると超能力者Aからだった

[そのつもりです]と書いてあった

「なんだそれ」

本当面白い人だなぁーって思いながら[ユーモアなお名前ですね]と違う話題に変えた

すぐに、[私は超能力者です、未来が見えます。貴方にある事を伝えにきました]ときた

冗談だとわかってながらも空気を読んで[なんですか?]とうった

[落ち着いて聞いてくだささいね?]

[はい]

[あなたの身に起こる明日を言います]

なんだなんだ?こいつマジでやるのか?

超能力者Aとのやり取りに釘付けになっていてふと時計をみると針は2時をさしていた

明日、大学だしもう寝なければ……

返信を見ないとそのまま眠りについた

朝起きると通知一件

超能力者Aからだ

[24日の朝5時は自宅にいると死にますよ]

24日?明日は家にいちゃいけな……って何信用してしてんだ?

こんなの冗談か脅しだろ

冗談でも死ぬなんて度が過ぎる

腹が立って返信せず無視した

大学が終わって友人の誕生日祝いに飲んでいたら随分と遅くなった

深夜の4時、酒は元々苦手だから飲まなかった

自宅のアパートにつけば人影が見えた、顔はフードを被っていて見えない

ジャバジャバ…水をまく音が聞こえる

水やりか?眠気のせいかあまり深く考えられない、今にも意識が飛びそうだ

その時

ピーロン♪ピーロン♪

LINEの通知音がなる

家に入って見ようと歩みを進めようとするとピーロン!ピーロンと数えきれないほど沢山の通知がいっせいに鳴り出した!

そこで、意識がはっきりとする

この鼻につく臭い……ガソリンだ

水をまく音…ガソリンをまいてるのか?

停止寸前の脳が一気に始動し出す

近くの公園のトイレに駆け込み急いで110番した

ーーーーーーーーーーーーー

超能力者Aへ

お前だったんだな、英介

俺を助けてくれてありがとう

おかげで、アパートに住む人たちの命も助かった

1987年2月4日ってお前の命日だよな

小学生の時虐められてたお前を助けて仲良くなったんだっけ…

そん時の恩返しってやつか?

まぁ、何しろ

ありがとう、どうお礼いっていーかわかんねぇけど本当ありがとうな

また来るよ

線香の煙がゆっくりあがって消えてゆく

静かに亡き親友の墓の前で手を合わせた

Concrete
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ええ人や…(*´°̥̥̥̥̥̥̥̥﹏°̥̥̥̥̥̥̥̥ )人(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

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今回も、良いですね。ありがちな展開かと思いきや…斬新なエンディング。LINEという現代のツールの話という設定も、中々ですね。

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