短編1
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善行。

満員電車に乗っていたら、隣にいた女性がチラチラと迷惑そうに後ろを振り返っている。

もしかして痴漢か?

俺は咄嗟の機転を利かせ、携帯で彼女にメールを送った。

「痴漢ですか?もしそうなら2回頷いて下さい」

彼女はメールを読むと2回頷いた。やはり痴漢か。

俺は彼女の後ろに立っていた男を捕まえ、問い詰めた。するとそいつ、あっさり罪を自白しやがった。

綺麗な女性だったから、つい…だそうだ。呆れたものだ。

痴漢男を駅員に受け渡していたら、さっきの女性がニコニコしながら近付き、言った。

「先程は、見ず知らずの私のためにありがとうございました。助かりました」

人から感謝されるっていいなぁ。

いいことしたから気分も爽快だ。

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死ん様。コメントありがとうございます。

そうです!見ず知らずであるはずの女性のメアドを、何故彼が知っていたのか…それこそがこの話の核心的な部分です。

この女性も不審に思わなかったのでしょうか。お礼言ってる場合じゃありませんってば(笑)。

メアドを知っていた
それこそが一番恐ろしいことだな

まつうら様。コメントありがとうございます。

見返りは欲しくなりますよね。
私も以前、電車内で痴漢されたことがありましたが、誰も助けてはくれませんでした(笑)。せめてもの反発に、ブーツの踵をガツンガツンと鳴らしたんですが、効果はありませんでしたね。

善い事をした。ここはお礼に・・・
という流れに、おそらくなるだろう。
なるに違いない。そうなるべきだ。
ーんな展開ですかね。

匿名様。コメントありがとうございます。

そうです!つまりはそういうことなんですよ。何故彼は見ず知らずの女性のアドレスを知っていたのか…。もしかして彼にとっては見ず知らずの女性ではなかったのかもしれませんね。