短編2
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職種にまつわる話

 私は以前、警備員の仕事をしたことがある。

でも、長くは続けなかった。それにはいくつか理由がある。

私の担当は学校の巡回や銀行の巡回など夜がメインの仕事でしかも一人体制だった。

担当区域には警備装置がついてる家や施設が何十箇所もあり、そのどれかの警報が

なると、駆けつけるシステムで、常に30分以内に駆けつけられるように中間地点

で車に乗って一人で待機していなければならないわけです。

当然、何もなければ朝までの間永遠と車の中で一人で過ごさなければいけないわけで

話し相手もいなければ、車という狭い密室に一人きり、もし警報がなったりすれば

銀行やATMなどは強盗の可能性もあるわけで命の危険もある。

そんなもろもろの理由で長くは続けなかった。

現にベテランの警備員は自販機荒らしを現行犯でつかまえたり、ATM荒らしに

あったりした現場を目の当たりにした、それを聞くと他人事とは思えない。

 中でも一番の理由は、深夜の巡回だ。

臆病物と思うかもしれないが、深夜の学校などを一人で巡回するのは

とても恐怖を感じる、中でもいわくつきの学校などに至っては不思議な現象

に会うこともしばしばだった。出ると話がある所でも仕事なので

いかないわけにもいかず、実際過去に霊感の強い職員があまりにも

見えすぎて、それでも我慢して続けていたがしまいには家にまで

連れてきてしまうようになり、半ばノイローゼ気味で辞めた話も聞いた。

 私も実際に古い学校巡回時に恐怖する体験をして辞めてしまった一人である。

当然、そんなものはいないと否定する人が大半なのであえて辞める理由は

恐怖体験だとは言わなかった。

夜の学校は本当に怖い。

学校の作りにもよるが、廊下が鏡貼りになっていて自分の姿が一面に見える廊下。

理科室の剥製、音楽室の絵の写真、トイレなど。

普段はなんともなかったものでも暗闇だと一層恐怖を掻き立てる。

中でも夜の学校の外周の巡回などは田舎なので小動物もいたりして何度も

びっくりさせられた、体育館の窓なども締め忘れて鳥が入ってきて夜中飛び回って

いたり、部室なども独特の恐怖を感じる。

確かに夜の巡回警備は日中よりも給料がよかった。でも、あまりお勧めしない

仕事だ、怖い話とは少々遠のいてオチがない話でしたが

読んでもらえたら幸いです。

Concrete
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