中編3
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新潟のとある工場にて

ある芸能人が収録でもなく

地方への営業という仕事をしに

新潟の工場まで行きました

工場というのは昼間は騒がしいですが、

夜になるにつれて

薄暗くなっていくものでした

その日は従業員がいなくて

とある番組の司会のために営業をするのですが

その仕事にはまだ時間が沢山あったので

控え室で待つことにしました

工場には控え室なんていうものはないので

工場長の部屋を使うことになりました

まあ工場内は広いので案内人が外に立っていて何かあったら呼ぶように頼まれました

部屋に入ってソファに座りまだ時間があったので弁当を食べました

その後も時間があまっていたので

ちょっと小便でもしようかなと

トイレに行きたくなりました

それで外にいる案内人にトイレはどこですか、と聞いたので

ああ、あちらにありますよ

と言われたのですが

ちょっと周りを見渡したらW・Cとかいてある場所がありました

昔からW・Cと言ったらトイレなので

あそこトイレですよね、と聞きました

ええ、そうですけどもっと綺麗な場所ありますよ。と言われました

今となっては不思議なのですが

小便だったので

いいですよ小便だしすぐ終わるので

と言うと

そうですかと言われ

案内されました

wallpaper:211

トイレに入りすぐの便器で用をたそうとしていたのですが

何か視線を感じる

一番奥の便器から視線が感じられたので

凝視はできないので

なんとなく見ようと

そっと視線を向けました

そしたら入ったときにはいなかった男の人が立っているんですよ

内心ウワッと思いましたが

すぐ終わらしてしまおうと急ぎました

終えて見てみるともういませんでした

すぐに洗面器のところに立ち手を洗いました

でも、鏡があったので見てみると

さっきと同じところに立っていました

その男というのもぼやけていてあまり見えなかったのですが

服装は簡単にわかりました

白いワイシャツにジーンズを履いていました

流石に怖かったので

すぐに洗おうと思ったのですが

洗ってるときも目を離せなかった

そしてその男がゆっくりと顔をこちらに向けてきました

ウワッと思いすぐにその場を後にして出ました

sound:26

バンッ

とドアを開けたら

案内人がどうしました

と言ったので

俺の前に誰か入った

と聞きましたが

やめてくださいよ

誰も入っているわけないじゃないですか

と言われたので

俺見ちゃったかもしれない

ちょっと見てきてよ

と案内人に言って

案内人はエーっと言っていましたが

しぶしぶ開けてみて

誰もいないじゃないですか

と言われましたが

鏡だ、と思い

じゃあ鏡を見てよ

鏡に映ってたからもしかしたら

見えるかもしれないと言いました

案内人はしぶしぶ中に入ってほんの数秒でした

sound:26

バン

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ドアが開き

どうだった?

と聞くと

案内人が真っ青な顔で

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すいません、ここ鏡が無いんですよ

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ええっとなって

中を見ましたが

そこに鏡があった形跡はあるのですが

鏡はそこにはありませんでした

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鏡がないところで私は鏡ごしに霊を見たという、とても不思議な体験でした。

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