中編3
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怪談「トンネル」

ひょっとしたら知っている方もいらっしゃるかも知れません。

〇〇〇〇〇〇〇

真夏のムシムシした夜。

私を含めた四人で肝だめしに心霊スポットに行こうと言う話しになった。

行き先は、某有名なトンネル。

そのトンネルを抜けると「何かが起きる」として有名で、検証も兼ねて車でトンネルに向かう事に。

「何が起きるんだろ?」

「何かドキドキする。」

車で色々話ししながら、トンネルの入り口に着いた。

車を降りトンネルを見る。

中の電灯もまばらに着いて、奥は闇に包まれていた。

その雰囲気にのまれ、

「俺・・・入るの辞めとくわ。」

と、友達の一人が言いだし、

「俺も・・・・。」

と、もう一人の友達も言い出し、結局私ともう一人(B君)の二人でトンネルの中に入る事に

「お前らビビリ過ぎやろ?」

と、B。

「じゃ、入ろか」

と、私。

二人で懐中電灯を照らしながらトンネルの中に足を踏み入れ、進んで行く。

進み出して丁度真ん中まで進んで後ろを振り返ると、残った二人がトンネルの入り口でこっちを見てる。

その姿を確認し、また私と、Bはトンネルを進んで行きました。

どんどん歩いていたら、出口が見えて来て、

少し私も緊張して来た。

(もう少しでトンネルを抜ける・・・。この先に何が待っているのか・・・。)

と、考えている内に出口に出ました。

「?????????」

私と、Bは、二人して顔を見合わせました。

「何も起きないな・・・。何か感じる?」

と、Bに言われて、

「いや、何も・・・。」

と、私も少しホッとした感じになりながら答えた。

「やっぱり、噂は噂やな。戻ろ。あいつらも待ってるしな。」

と、Bは言いながらトンネルの中に入り、私も追いかける形で中に入りました。

トンネルの中を歩いて居たら、外で待ってた二人が見えて来て、

「おーい。何も起きなかったぞ~。」

と、Bは、待って居た二人に手を振りながらデカイ声で叫んだ。

すると、待って居た二人の友達は、

「うゎゎゎゎゎゎ」

っと叫んで、車に乗り込みエンジンをかけて車を出そうとしている。

「ちょっと。待って。」

っと私と、Bは、走って車に乗り込みました

「何があったねん。」

と、Bが話しを振ると、

「だって・・・二人でトンネルの中に入って行ったのに、戻ってきたら、お前等の他にもう一人後ろに居てたから・・・。」

待って居た二人が居るはずのないもう一人を見てしまったらしい。

「マジで焦っ・・・・」

話し声が止まり周りを皆が見渡しました。

私も言葉を失いました。

無数の白い手形が車の窓あちこちに着いていました。大きいのから小さい物まで・・・。

ヤバイ。ヤバイ。

急いでエンジンをかけて、その場から離れました。

無言の車内の中、車を走らせ、ガソリンスタンドが見えたので、そこで拭いて貰おうと思いガソリンスタンドに寄りました。

車から、全員降り、体験した出来事を振り返っていました。

「マジで三人やった時は、焦ったわ~。」

「もう懲り懲りやな~」

等話しながら車に向かうと、

「あれ??あれ??」

と、言うスタッフの声が聞こえて来ました。

「どうしました??」

と、スタッフに訪ねると、

「車の周りの手形は、ほぼ取れたのですがコイツだけ取れないんですょ。」

「え?」

と、聞き返すと、スタッフが一言。

「多分・・・この手形だけ車内から着けたものですね。」

Concrete
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