中編3
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自販機の女

これは私の友人の妹が体験した話です。

妹さんはK県Y市にある有名な心霊スポットの山に彼氏と2人で肝試しに行ったそうです。

その山は公園でもあるため入り口には小さな駐車スペースと自販機が2台並んで置いてありました。

二人は辺りが真っ暗なので何かあっても車をすぐに見付けられるようにと自販機の前に車を停めて公園内に懐中電灯を持って入って行ったそうです。

軽いおしゃべりをしながら30分ほど探索をしましたが特に何もなくただの山道なので飽きてしまい帰ることにしたそうです。

車に戻りエンジンを彼氏がかけました。

「………」

彼氏は車を動かさないでバックミラーを見つめています。

妹さんはおかしいと思い

「なになに?何かあるの?」

「あっごめん、なんでもない」

彼氏は車を動かし

「今日はもう送っていくよ」

「わかった。ありがとう」

帰り道、車を走らせる彼氏の視線はやたらとバックミラーを確認していたそうです。

家に着いて

妹さん「ちょっと上がってく?」

彼氏 「もう夜中だし親とか大丈夫?」

妹さん 「寝てるし、親は1階だし私の部屋は2階だから大丈夫だよ」

彼氏 「わかった。じゃあちょっとだけ」

玄関を開けるとリビングから灯りがもれていました。

妹さん 「多分、お兄ちゃんだよ。大丈夫、何度も会ってるし」

彼氏 「お兄ちゃん起きてるなら一応挨拶した方がよくない?」

妹さん 「そだね」

二人はリビングに向かい

妹さん 「ただいま」

友人 「おう彼氏も一緒か」

彼氏 『お邪魔させて頂きます』

妹さんが先に2階にある自分の部屋に行き彼氏は友人と少し話をしました。

彼氏は 「では、自分も部屋にいきます」

友人 「あまり騒ぐなよ、じゃあね」

彼氏が2階に上がってからすぐ

sound:14

「今すぐこっからでろ」

すごい声がして友人が階段に行くと妹さんの手を引っ張って階段をかけ下りてくる彼氏がいました。

友人 「どうした?」

彼氏 「後で話します後で話します。今は今は」

玄関をすごい勢いで開けて停めてあった車に乗り込こみ、すぐに走り出しました。

sound:25

彼氏は本当にどうにかなってしまったのか汗だくで息を切らしてやたらと辺りを見回している

妹さん 「どうしたの?どうしたの?なに、怖いよ」

少しして落ち着き出した彼氏は

「俺さあ、さっきの山で車を自販機の前に停めてたじゃん、そんで車に戻ってエンジンかけてバックミラーをみたらさ、人がいるんだ、女の人、最初はジュース買いに来た人かと思ったけど、ジュース何か買わずにずっとこっちを見てるんだよ。でもはっきり見えてるから幽霊とかじゃないと思ったんだけど気持ち悪いと思ったんだよ。」

一呼吸おいて

「そしたらよ、いたんだよ、お前の部屋のテレビの隣、お前の後ろに自販機にいた女が、ヤバイと思ってとにかく部屋からでないといけないし口で説明しても何が何だかわからないと思って無理やり引っ張って来たんだ」

妹さん

「なにそれヤバイ、どうしよう?どうしよう?」

彼氏

「とにかく人がいる場所に行こう。この時間だとバーにしよう酒も飲みたいし」

2人はY市内にあるバーに着いてカウンターに座りました。

お酒を注文して飲み始めると自然と不安は消え楽しい話で盛り上がりだしたそうです。

ですが、気になることが……カウンターの端に1人の女の人が座っていて楽しくお店のスタッフと会話をしているのですが、ことあることに二人を見てくるそうです。

気にはなりましたが話しかけることはしなかったそうです。

それから2時間くらい飲んで、とりあえず彼氏の家に帰ることにしたそうです。

彼氏

「会計お願いします」

スタッフ

「はい、ありがとうございました」

すると先程こちらを見ていた女の人が近づいてきて

「あの、初対面で、いきなりでこんなこと言うの迷いましたが、ヤバイかもしれないの言いますね」

「彼女に女の人がピッタリくっついてますよ」

「変な場所に行きましたね。明日の朝一で御払いに行ってください」

2人は朝までバーで過ごして御払いに行ったそうです。

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