短編2
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踏切にて。

※有名な怖い話ですので、ご存知の方も多いと思われますが、どうかご容赦下さい。

つい3日くらい前の話や。

その日は部活が休みやってん友達の家行って遊んだろ思て、走って帰った。1回家に帰って、支度せなアカンかったからなァ。

帰る途中、踏切があるんやけど。ちょーど遮断機が下りてきとって、警報機が鳴り出した。

ツイとらんのォ思いながら、俺は遮断機が上がるのを待った。俺以外にもサラリーマン風のオッチャンや買い物袋ぎょーさん持ったオバチャン、それからランドセル背負った小学校もおった。

それと…遮断機の向こう側にいてはるネエチャンもいたな。

これがまたごっつ暗い感じのする陰気なネエチャンでなァ。長くてボッサボサな髪を顔の前に垂らしてるから、顔もロクに見えへん。おまけにメッチャ猫背だし、俯いとった。

若いネエチャンの割に、覇気がないっちゅーか生気を感じられんっちゅーか…。ハッキリ言って薄気味悪いネエチャンやと思った。

「まさか幽霊とちゃうよなァ…」

俺はそう考えて、まさかなァと肩を竦めた。幽霊さんが出てきはるのは丑三つ時やてばあちゃんに聞いとったし。今はまだ夕方やし、幽霊さんも高鼾かいて寝てはるやろ。

そんなことを考えてたら、遮断機が上がりよった。

いっせいに皆が歩き出す。勿論、俺も歩き出した。

反対側からは、さっきの陰気なネエチャンが静かに歩いてきとった。

そのネエチャンとすれ違う瞬間やったな。ものっそ小さい声やってんけど、確かにネエチャンが言ったんや。血走った目ェで俺を見つめながら。

「どうして分かったん?」

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