短編2
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憑かれた出張⑥

バブルの頃の話です。

当時勤めていたデパートで新規オープン店舗を立ち上げる為に同僚10人で岩見沢に行きました。

その日は会社で準備した岩見沢市街の某ビジネスホテルに宿泊予定。

商品の搬入などで、クタクタになった私達は居酒屋で一杯やってからホテルへ。

ホテルに着いた瞬間!!

元々霊媒体質の私と霊感の強い同僚の女の子が顔を見合わせた。

「何かやばくない?」と彼女。

「うん・・・・・たくさん居るね・・・・」と私・・・

とりあえずチェックインを済ませた私達は部屋に向かうためエレベーターへ・・・・

そのエレベーター・・・縦長なんです。

そう・・・

元病院の証!!

そこからが大変!

私達は団体扱いで他に宿泊客の居ない階に泊まったのだが、まだ夜10時過ぎだというのに始まりました。。。。

建物がギシギシ鳴ったり廊下をパタパタ走る音、ドアをノックする音、笑い声、泣き声、うめき声ets・・・・

廊下をパタパタ走る音は霊感などまったく無い同僚達にも聞こえたらしく

注意しようとドアを開けてもそこには誰も居ないという定番的な霊現象を体験した奴も数人いて

みんな怖くなり私の部屋に集まってきた。

何だかんだと部屋の前で話していると・・・

斜め向かいの部屋のドアが静かに開き・・・

パジャマ姿の知らないオジサンが「何時だと思ってるの?静かにしなさい」と・・・

とっさに「あっ!すみません!」とは言ったものの私達しか居ない筈のフロアで知らないオジサンって???

更にパニックになった同僚達をとりあえず私の部屋に入れ、あまり言いたくはなかったが状況を説明した。

私の感じでは邪悪なモノは感じなかったので悪戯はあるかもしれないけれど

それも良い経験?だからと説明し、もしも怖かったら何人かづつ一緒の部屋で寝たらいいと

強制的に納得させて、一応各部屋を廻り結界を張って自分の部屋に戻った。

しかし・・・

霊感の強い女の子の部屋だけはかなり異様な感じで(たくさんの霊が既に棲みついてる感じ)仕方ないので「部屋代わろうか?」と言ったが大丈夫とのこと。

でもやっぱり駄目で・・・・

その女の子は5分もしないうちに荷物を持って私の部屋にやってきた。

「やっぱり駄目かい。」「んじゃ部屋代わってあげるよ」私が言うと、怖いので一緒にいてほしいとのこと。

・・・・・・・断る理由は無いよね!

そんなこんなで様々な現象は明け方まで続き・・・・

みんな一睡も出来ずに寝不足気味。

私も違う理由で寝不足気味だったことは言うまでも無いのだが・・・・

翌日の宿泊先はホテルをキャンセルして健康ランドで雑魚寝となりました。

Concrete
コメント怖い
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赤煉瓦 様
 閲覧・コメントありがとうございます。
3話読んでいただきまして嬉しいです。
時間があれば初期の話も10話位ありますので読んでみてください。
すみません・・・宣伝みたいで・・・

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ngt kazu 様
 閲覧・コメントありがとうございます。
今までの「憑かれた出張」シリーズとは少し違う話だったのですが・・・
面白い!という言葉が何より嬉しいです。

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andy兄様
読みやすく引き込まれる感じで三話一気読みしました。
これからの作品に期待してます。

返信

面白い!
今後の作品に期待します。

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欲求不満 様
閲覧ならびにコメント誠にありがとうございます。
北海道はまだまだ素敵なオカルトが存在します。
体験談を出来る限りUPして参りますので今後とも宜しくお願い致します。

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andy兄様の前の話も楽しく読ませて頂いておりました。

今回も面白かったです。
私も同じ北海道なので、とても話に興味があります。

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