中編3
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トイレ【オヤジ】

music:2

5年前の話になる。

この日は、久しぶりに長期の連休と言うことで実家に帰ることになった。

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いつものように、リビングで寛いでいると父が仕事から帰ってきた。

「おう、帰ってたのか」

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久しぶりに見る息子の顔が嬉しかったのか笑みを浮かべながら、俺の帰宅を歓迎してくれてた。

母も今日は張り切ってご馳走を用意してくれていた。

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懐かしい家族の団欒。

親元を長く離れると、こんな何でもないような時間も大切な時間に感じるものだ。

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食事を済ませて、風呂にでも入ろうかと風呂場に向かった。

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今日は疲れたなと、湯船に浸かっていると、両親の怒鳴り声が聞こえてきた。

何を言っているのかは聞き取れなかったが、かなりヒートアップした様子でした。

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両親は喧嘩がエスカレートしてくると、殺すだとか、お前なんか死ね!など結構過激な事を口に出す。

まぁ実際には、殺したりはしないんだけどね。

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昔から喧嘩の絶えない両親だったことで、俺はさほど気にはしていなかった。

むしろ「また喧嘩してるよぉ」って感じにしか思っていなかった。

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風呂から上がる頃には、もう喧嘩は収まっていた。

やれやれと思いながら、両親の様子を見に行った。

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どうも、いつもと様子が違った。

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いつもの二人なら、仲直りすると今まで喧嘩していた事を忘れさせるくらい、明るく振舞ってたりする。

しかし、今日の二人はと言うと父は不機嫌そうにテレビを見てる。

母の悪口かブツブツと独り言を言っている。

母も同じく不機嫌そうに食事の片付けをしていた。

おかしいなとは思ったが、そこで終り。

それ以上は特に気にしていなかった。

今思うと、この時から父はおかしかったかも知れない。

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俺も明日は地元のツレとの約束があったので、まだ早いが明日に備えて早く寝ることにした。

自分の部屋に向かっていると、階段でまだブツブツ言ってる父とすれ違った。

どうやらトイレの中に入っていったようだ。

勢い良く閉める扉の音でまだ父が不機嫌なのが伝わってきた。

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俺は二階の廊下の先にある自分の部屋まで来た。

明日の準備を済ませ、「さぁ寝るか」と布団の中に潜った。

なんだか下から物音が聞こえる。

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俺の部屋の真下はトイレだったので、父が何かしてるのかな?と気に止めず眠りにつこうとした。

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「う、うわぁぁわぁぁ!」

突然、物凄い悲鳴が聞こえた。

それは、

父の声だった。

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父のこんな叫び声は今まで聞いたことが無かったため、只事ではないと本能的に分かった。

慌て自分の部屋を飛び出し父の声がした方へ向かう。

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トイレの扉の前に高笑いしている母の姿が見えた。

右手には包丁が握られている。

「あはっあはっひゃーーははははっ!!!!」

まさか!?

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次の瞬間、異臭が俺の鼻を刺す。

嫌な予感がした。

考えたくないが、考えてしまう。

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まさか!?

まさか!?

まさか!?

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トイレの扉は開いた状態になっている。

まだ母は高笑いしていた。

「あーははははっ」

高笑いしている母を横目に恐る恐る中を覗くことにした。

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するとそこには、顔が真っ青になった父の姿があった。

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俺は何があったのか父を問い質す。

「どないしたねん!!」

すると父は徐ろに、

後ろに向かって指を指した。

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指を指した方へ目線をおくる。

その先にはベットリと血液で真っ赤に染まった便器があった。

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そう、

父は痔だったのだ。

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刹さんコメントありがとうございました。

包丁は食事の片付けをしてたんで持ってたんです。

お母さんはなぜ包丁を持っていたのですか?

親父の痔血は見たくないなあ。

うそぉ〜んww

by小さな痔主♪

テイラーさんコメントありがとうございました(`・∀・´)
楽しんで頂けたようでなによりです(^-^)

想像どうりじゃなくてよかった((((;゜Д゜)))