中編3
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「※※※」

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「『※※※』」って覚えてるか?

いきなり『※※※』という女の人の名前を口にしたのは、小中高と一緒だった幼馴染のオオタだった。

怖い話を収集しているという共通の趣味を持つ彼とは、しばしば飲みながら怖い話で盛り上がることがあった。

『※※※』という名前を聞いて思い出したのは、自分の小学校で物凄く流行った局地的な都市伝説のことだった。

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『※※※』という都市伝説を大まかに話すと以下の通りになる。

自分の子供の頃はファミリーコンピュータが流行っており、そのカセットを中古ショップで買うと、セーブデータの主人公の名前が載っている欄に『※※※』という名前が載っているときがある。

そしてそのセーブデータから始めようとすると女の子の声が聞こえたり原因不明の高熱が出てうなされるという現象が起こるというものであった。

この噂は爆発的に広まり、怖くて中古ショップのカセットは絶対買わない子が現れたり、悪戯目的でわざと『※※※』の名前を主人公につけたセーブデータを作り中古ショップに売ったりと、自分がいた小学校ではかなり知名度の高い都市伝説になった。

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「あーあったあった!懐かしいね。でもその話がどうかしたの?」

と自分が聞き返すとオオタは神妙な顔つきでタブレットPCを見せてきた。

そこには都市伝説収集サイトが載っていて、その一つに『※※※ ※※※』という名前には気を付けろというタイトルの話が載っていた。

『※※※ ※※※』とは女の人の苗字・名前であり、名前に関しては自分たちの小学校で流行った都市伝説『※※※』と全く一緒だったのだ。

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そのサイトに載っていた『※※※ ※※※』という名前には気を付けろというタイトルの話とは、ロールプレイングゲーム等で主人公の名前を『※※※ ※※※』にすると、女の人の声が聞こえたり原因不明の高熱が出るというものであった。

起こる怪奇現象も自分たちの子供の頃の都市伝説『※※※』と全く一緒だったのにはとても驚いた。

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自分の小学校の時に流行った都市伝説が20年近くの時を経て、また現代に復活したということに怖さよりもちょっとした感動を覚えたぐらいだった。

そんな自分にオオタはそれだけじゃないんだと他のページを見せてきた。

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そのページはソーシャルネットワークゲームのユーザーが作るコミュニティの掲示板で、

その中のとあるスレッドであった。

そこのページには『※※※ ※※※』というユーザーと一緒のチームになったプレイヤーが、原因不明の謎の高熱を出したとか、ゲームの進み方がおかしくなるという書き込みをいくつか発見した。

ファミリーコンピュータから始まり最新のソーシャルネットワークゲームまで進出してきたこの都市伝説に、すっかり自分は感動が消えてうすら寒い恐怖まで感じるようになった。

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「この都市伝説ってゲームの発展に合わせて付いてきているって何らかの執念みたいなものを感じてちょっと怖いな」

率直な感想を言った自分に対してオオタも自分なりの解釈をしていた。

「付いてきているというか、最初は単なるセーブデータだけだった存在が苗字も付いて、ソシャゲーだと一人のユーザーにまでなってるんだろ?これってさ……」

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「都市伝説『※※※』ってゲームの進化に合わせて人間になろうとしてるんじゃないのか?」

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顔が!

あー
顔にびっくり(;・ω・)