短編2
  • 表示切替
  • 使い方

予知夢

東日本大震災

突然の地震と津波が日本を襲い、多くの命を奪ったあの震災。

実は、私はこの震災が起こる前に奇妙な体験をしていました…

震災が起こるよりも1ヶ月ほど前のある日

その日、私は目覚めがよくありませんでした。

見た夢が原因でした。

それは、私家からそう遠くないところにある道路の坂の風景でした。

私は、横断歩道の端に立っていました。すると、

私「…?あの男の人…」

一人の男性が横断歩道を渡りました。

なぜか、私はその男性から目を離すことができずじっと見ていました。

男性が横断歩道の真ん中まで来た瞬間

キキィーーーーーーーーーーーー…

車の急ブレーキの音が鳴り響きました。

私は咄嗟に目を伏せました。

辺りが静寂に包まれ、ゆっくりと目を開けます。

目の前には、大きくくぼんだ大型トラックと………

さっきまで前にいた男性の変わり果てた姿でした。

私「うわあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

そこで目が覚めました。

妙にリアルな夢で、私は起きてからしばらく身体が震えていました。

朝御飯を食べていざ学校へ!!と玄関から出て駅まで歩いていると、夢に出てきたあの横断歩道が見えました。

その横断歩道には人だかりができていて何か起きたのかと思った私は人だかりに入っていきました。

人だかりができている中心へ着いた私は、目を疑いました。

私「……………………………嘘…………………」

そこには、男性が血を流して倒れていました。

夢に出てきた人と全く同じ光景が現実で私の目の前で起きていました。

数日後、再びその場所へいくと、横断歩道の端にお花が幾つかそえられていました。

あの男性は亡くなってしまったのです。

はじめはそんなの偶然、とあまり気にしていませんでしたが、それを決定付けることが起こってしまいました。

私はまた嫌な夢を見ていました。

私「はぁ…。最悪…………」

私は苛立ちと嫌悪感を抱いて学校へ行きました。

友達と何気ない会話をしていたら、ふと今朝の夢を思いだし、私はむいしきのうちにぼそっと呟きました。

私「明日辺り、地震、あるかもね…」

友「……………えっ?」

私は勘がよく当たる方で、さらにその今朝の夢のこともあってもしかしたらとある予言をしていました。まぁ、私はそのあと「まさかねぇ~www」と笑って話をそらしましたが。

ですが、事態は起こってしまいました。

その夢は、大きな地震と津波が襲い、家屋等が流される光景が写っているものでした。

そして、その夢を見た次の日が

3月11日、東日本大震災があった日なのです

Concrete
コメント怖い
0
8
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ