短編2
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車の向きが

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昔の彼氏が実話、と話していた話です。

彼氏は友達3人で肝試しに行ったそうです。

有名なトンネルで、私もバイクの後ろに乗って通った時に、冷たい風が流れて行った事がありました。

空気の流れがどこかで変わってるだけだろうけど、あんな真っ暗の所でいきなりひんやりしたら怖いよね、とは思っていました。

彼氏と2人の男友達は彼氏の車に乗って、夜中2時頃にトンネルに着いたそうです。

トンネルに入る前に車を降り、こえ〜!とか言いながら歩いて行ったそうです。

思っていたような心霊現象もなく、何もね〜な、帰ろ〜。と車に乗り込んで市街地まで来たあたりで思い出したそうなのですが。

トンネルに入る前はトンネルに向かって車を止めて降りた。

帰りは、帰り道の方に車が向いていたそうです。

もちろん友達はずっと一緒。

トンネル付近は山で真っ暗で静かだから、エンジンかければすぐ気づく状態。

Uターンした覚えが無かったそうです。

運転していた彼氏以外は気づいた様子は無く、悔しいので運転しながら、俺、Uターンしてないよな…て言ったら、さすがに盛り下がってそのまま解散になったそうです。

本当か嘘か分からない話をしているような人だったので、実話かどうか信用はできないのですが。

もし作り話だとしたらもっと大げさにするだろうなと思った所がありそうで怖かったです。

お決まりのフロントガラスに手の後が…!とか、その夜夢に出てきて…!とかも全く無く、もしかしたら気のせいなのかな〜、それなら誰かUターンした記憶あるだろ〜、とブツブツ言っていました。

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