短編2
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椛ヶ丘 ~太鼓囃子~

気づくと僕は祭りにいた。

服は浴衣、足にはサンダル、手にはうちわ、頭には狐のお面だ。

ここは何処だろう…どことなく懐かしい…どうせ夢…だが…夢オチじゃベタすぎるか?…少し歩こうか…

そう思って歩いていた。

右には屋台、左にも屋台、目の前には太鼓、太鼓囃子が聞こえてくる。

扇子を持った、女の人が舞っている。

ふと、いい匂いがする、焼き鳥だ。

一個五十円、安い、相当昔だ。

かなり賑わっている、これは大漁節、懐かしい…不意に涙が落ちた。

するとそこに、雰囲気がどことなく違う屋台があった。

行ってみると、お面や、ビー玉、かんざしに、メンコ、古書、よくわからない物などたくさんの物が売ってあった。

すると、屋台のおじさんが「へいへいいらっしゃい、こんな店に来るなんて、珍しいねぇ」と上機嫌に言う。

僕は「えぇ、まぁ…気づいたら祭りにいて…」と言った。

屋台のおじさんは「ほう、違う世界からの訪問者か、久しぶりに見たなぁ」と不思議そうに言う。

僕は「ここはいったい何処なんですか?」と聞くと、おじさんは「ここは世界ではない、思い出だ。人の中で創り上げられた一部分が集まり、この世界ができた。」と言う。

全く意味がわからないが「はぁ」と言った。

おじさんは「珍しいから今回はただだよっ」と大声を出す。

僕は「あ、すいません。ありがとうございます。」と引き腰で言った。

僕が最初のに目に着いたのが、大きなお守りだ、それを手に取り見てみるとおじさんが「おっ、いい物に目をつけるね、それは現実からこの世界を結ぶお守りさ、それを持っているとすぐ、この世界に来れるよ、ちくしょーもってけどろぼー」と嬉しそうに言った。

僕は「ありがとうございます。」と言い、出ようとした。

その時だ、おじさんが消えかけている。

おじさんが「おっと、もう時間のようだな、また会える日まで楽しみにしているよ」と言った。

目の前が真っ暗になったと同時に、目が覚めた。

朝の六時、どうやら夢だったようだ。

だが、あの時のことは鮮明に覚えている。

手に、違和感があったので、見てみると、あの時のお守りを持っていた。

あれは夢ではなかったのか…

あのおじさんの顔が浮かんだ。

何処からか太鼓囃子が聞こえてきた様な気がした…

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uniまにゃ~s

コメントありがとうございます。

昭和時代…懐かしいですね…

行ってみたい世界です

懐かしい昭和の時代に戻りたい…
記憶はこのままで

>>あゆs

コメントありがとうございます。
今回は作風を変えて、奇妙や、懐かしいにしてみました。

自分の幼い頃の思い出にタイムスリップしたのでしょうか?
疲れてたり悩んだりすると現実逃避で異世界に迷い混み易いと聞いたことがあります。
(((p''д`q)))

しかしていつでも懐かしい世界に行けるお守りを頂けて良かった?ですね。

ワタシがその夢見たら帰ってこれないかも..と怖い気持ちになってしまいます。

いつもと作風が違い新たな感じのお話でとても良かったです(''∇^d) ナイス☆!!