短編2
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かくれんぼ

私の友達、A君はかくれんぼがとても上手です。

上手というよりはやり方が卑怯で

鬼のA君は、人を見つける時「もういいかい?」といいながら探します。

すると隠れる側としては「もういいよー。」と言ってしまいます。

その「もういいよー。」と声をする所に行き、また分からなくなると 「もういいかい?」を繰返し、見つける。というやり方でした。

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小学校6年生の頃。日の暮れ時でした。

近所に壊されずに残った病院があり、「肝試しを兼ねて、かくれんぼしようぜ。」

とA君は言います。

幽霊を一度も見たことがない私たちは、喜んで賛成し、病院に向かいました。

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病院は意外や広く、みんな大はしゃぎ。

A君は「俺が最初、鬼になるから。皆はかくれろー!」と言いました。

この頃の私たちはまだ小さいですし、A君の見つけ方を理解してません。

なので、友達は「お前が鬼になると、すぐに見つかっちゃうんだよねー」や

「どんな感じで探してるのか教えて!」と言います。

しかし、私と、私の親友であるY子さんはA君の見つけ方を理解してました。

なので、私とY子さんは一緒に隠れることにし、「もういいかい?」と声がしても返事をしないことにしました。

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そしてみんな隠れて、A君が隠れた友達を探します。

案の定、「もういいかい?」と聞こえてきます。

すると誰かが「もういいよー。」と言ってしまいました。

私とY子さんは「バカだなーwww」と静かに笑いながら隠れてました。

すると近くで「もういいかい?」と聞こえてきました。

「あ、ヤバイ!」と思い、息を殺しました。

しかし、足音が近づいてきます。

そして、A君が顔を出し、「みーつっけた!」と言われました。

私とY子さんは不思議がって、「あれ?声は出してないよね?なんでわかったの?」

と言うとA君は言いました。

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「え?声なら聞こえたよ。」

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