短編2
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小学校のトイレ 続

こんにちは、はじめましての方ははじめまして。

前作を読んで下さった方は、二度目まして。

ゆ と申します。

今回は、前作、小学校のトイレ の続きとなります。

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

先生じゃない。

声はすぐ、ボソボソと喋る声に戻った。

出なくてよかった...と、ホッとしたのもつかの間。

いる、いる。

ドアの向こうから聞こえる声は、次第にハッキリ喋るようになった。

その声は、年齢がなんとなくわからないが、私より年上の女性の声だった。

もちろん、先生の声ではない。

ドアが叩かれる。

バンバン!と激しく叩かれるドアの音と、いる!いる!という声と、私の心臓の音だけが聞こえていた。

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私は震えたまま、ドアの下の隙間から見える靴を凝視していた。

ぶるぶる震える手で自分を抱き締めて、ぽたぽたと膝に涙を落としていた。

視界のはしに、私の膝に落ちる涙がうつって、ズボンをじわりと濡らす。

ぽた...。

涙に混ざって、なにか赤いものが膝に垂れた。

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え?

私は咄嗟に、上を見そうになった。

しかし、すぐそれをやめた。

これは、血だ。

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.......上に、なにかいる?

足が目の前にあるのに?

ドア一枚を越す身長の何かが?

声はドアの向こうからするのに?

何がいる?

何がうえにある?

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自分の息が止まった。

冷や汗が、たれる。

歯がガチガチと鳴って、言葉にならない声をもらす。

我慢の限界だった。

「きゃあああああああああああ!!!!」

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わぁー!とか、いやぁー!とか、とにかく叫んだ。

誰か気づいて!その一心で叫んだ。

トイレの外から誰かのバタバタ走る音がした。

私はハッとして、これで最後とばかりに目を閉じて声を張り上げた。

「どうしたの!?」

知っている先生の声がして、トイレに誰か駆け込んできた。

ドアの向こうの嫌な気配は消えていた。

靴ももうない。

私は鍵を開けて恐る恐る個室から出た。

そこにいたのが本物の先生だったことに安心して、私は意識を失った。

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目をさましたとき、私は保健室のベッドに寝ていた。

保健室の先生と、部活の先生がそばに座っていて、目をさましたことに気づくと、

「今担任の先生がお家に連絡してるからね~、大丈夫よ」

と優しく言った。

何があったの?と、電話を終えた担任に聞かれたが、正直に答えることができず、「とっても大きな虫に驚いて叫んだ」としか言えなかった。

ズボンの膝に垂れたあの血は、拭き取った跡もなく、完全になくなっていた。

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その日は迎えに来た母と家に帰り、

お風呂や就寝が怖くて、一緒に入り、久しぶりに母と同じ布団で寝た。

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この事件のあとから、私はこの世のものではないものに多く遭遇するようになった。

そして、嫌なことに、

私は今でも、

あの、コツン...コツン、という足音につきまとわれている。

Concrete
コメント怖い
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苦粗矢蝋 様

ありがとうございます。

とても嬉しいです、本当にありがとうございます。

期待に添える作品を、期待以上の作品を、お届けできるように頑張っていきます。

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皆さんのリクエストからくるプレッシャーの中お疲れ様でした

『ゆ』さんは何度か繰り返す動作、その他の描写がリアリティーあって、そのへんすごい上手ですね
私自身は文才はないんですが、本当に面白い!って思った作品しかコメントしないので、今作品とてもよかったですよ!
今後も『ゆ』さんの作品期待してます!

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ぱっくん 様
一応創造と実体験を混ぜた話なので...、
本当に私が体験したのは、かわいらしい女の子の声でドアの外からずーっと呼ばれていたのに、
同級生が入ってきたタイミングで私が出たら、同級生しかおらず、だれがずっとそこで喋ってたのかな?って感じのぬるい恐怖なんです...

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いやー、いやいやいや‼︎

怖いですよ(-。-;
よく上を見上げずに我慢に我慢して最後叫べたと(^^;;

学校のトイレ、最恐スポットですね((((;゚Д゚)))))))

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