中編3
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自殺の名所

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初めての投稿となります、至らない所もあるかと思いますが、楽しんで頂けたら幸いです。

私の母の実体験に基づいた話です。

今から30年以上前の○○県△△市と言った田舎でのこと。

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私の母、Rと表記しますね。

Rはその日仕事のために帰りが遅くなり、

午前2時頃の真夜中に駅に着いたそうです。

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Rの家は駅から坂道を10分ほど上がり、

線路に立ち入らないよう建てられたフェンスと住宅との間の細道を15分歩き、家まですぐの道路を2、3分の距離でした。

でも、住宅とフェンスの間は人が一人通れる程の狭い道で、舗装されてるわけでもないので、でこぼこ道で電灯も少なく、200m程の長細い小道でした。昼間はまだしも夜は不気味な道です。

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線路はその細道の15m程下に敷かれ、

反対側の道路とを繋ぐ為の大きな橋がRの家近くに掛けられていました。

4本程敷かれている大きな線路に

15m程上に位置する橋からタイミングを見計らい、身を投げる人の多い自殺の名所として地元では知られていました。

その為か、線路の脇に赤黒い血の様なものがこびり付いているのを何回か見かけました。

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Rは時間も時間ですし、その日は曇り空に加えて電灯が幾つも点滅を繰り返し、消えてしまいそうな様子を気味悪く思い、早足で家に向かいました。

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細道を15分ほど歩き、橋の近くまで来ると

橋の上に人影を見つけました。

その人は髪が長く白っぽい服を身につけ、雨も降ってないのに赤い傘をさしています。しかも橋の上から手すりに手を置き、線路を覗き込む様に立っていました。

「こんな夜中に、電灯の届かない真っ暗な線路を覗いて何してるの…?どう考えても普通の人じゃない。」とRは怖くなり、一旦駅に戻り電灯が多いが、遠回りな道から帰ろうか、このまま家まで走って帰ろうか考えました。

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……。

結局家までダッシュして橋の近くを抜けようと決意し、その女の人を見ないよう軽く目を閉じながら全力疾走しました。

橋の横を通り過ぎ、玄関の前までどうにか辿り着き、鍵を取り出してドアを開けようとしましたが、先ほどの恐怖からか、手が震えて鍵が上手く入りません。

そんな時、

…タ。

…ヒタ。

…ヒタ。

…ヒタ。

足音が背後から聞こえる…。

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真後ろで足音が止むと、Rの肩に氷のように冷えきった何かがのりました。

青白い手が肩に乗っかっていたのです。

Rは何かに誘われるようにゆっくり振り向きました。

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……後ろには先ほどの赤い傘をさし、線路を見下ろしていた女の人が俯きながら、髪の隙間から憎悪に満ちた目でこちらを睨んでいました…。

……………………………………………………

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……。

「…すか、…大丈夫ですか⁈ 起きられますか⁈」

Rは気がつくと玄関前で倒れていました。

新聞配達の人が声を掛けてくれていたのです。

Rは配達員に昨日の女性のことを説明しました。

話を聞き終わった配達員は神妙な顔つきで

「3日程前、二十代の女性があの橋から線路に飛び降り自殺をしたそうだよ。

そういえば、その日は雨が降っていたな…。」

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その後日、Rは成仏出来ます様に、と花束を持って橋に手を合わせに行ったそうです。

Rが私に話してくれた時、

「充実した人生を送る同い年位の私が

恨めしかったのかもね」なんて軽く流してくれました。

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kkさん、指摘ありがとうございます、
文章の書き方が悪くてすみません´д` ;

分かり易いよう、書き直してみます。

200メートルの細道を30分掛けて行き来するような解釈になってしまいました。
もう少し情景がわかりやすいと入り込みやすいのですが…

本当に怖いです、私自身の体験も後々投稿する予定です。
花束を供えた後は、Rの霊感が無いことも手伝ってか、何事もなかったそうです。

やっぱり自殺した霊は怖いですねーその霊も成仏してるといいのですが...
それにしてもRさんはそれを軽く流せてお強い!