中編4
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這ってくるもの

私が勤めてる会社に新入社員が入って来きた

スタイルも良くイケメンだけど

気さくな感じだったので

女子社員の間であっという間に

人気が出ていた

違う課で、あまり顔を合わせる事が無い

私も例外ではなく

彼氏もいなかったのでKの事を

意識していた

Kとは不思議とエレベーターの中や

食堂の席が隣になったり休憩室であったり

と偶然が続き話す機会が増えていった

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そんな、ある日

エレベーターに乗る時にKの姿が見え

たので急いで、近寄り挨拶をした

Kは笑顔になり不意に言いった

「仕事が終わったら夕飯でもどうですか?」

え??

えーーー

………!

誘われちゃった?

やったー!

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今まで挨拶した後に軽く雑談した程度だったので

向かい合って食事しながら話すのは緊張した

でも、彼のリードが良いのだろう

あっという間に打ち解けた

話しも弾み、穏やかに時間は過ぎて行く

んーー食事も美味しい

デザートを食べているとKが

「夜景が綺麗な所があるんだけど見たい?」

と聞いてきました

「見たいー!」と明るく答えた

いい感じ…

このまま付き合ったりするのかな?…

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道は、どんどん山道に変わる

車に戻ってからも、話しは途切れる

ことなく続いていてた

「この先のカーブに、お婆さんの

幽霊が立っているんだって」

ふざけたトーンでKが微笑んだ

「え〜怖い」私も微笑んだ

怖がらせようとしていると思ったから……

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music:2

でも……

カーブを曲がると本当に立っていた…

sound:24

白髪頭で着物を着たお婆さんが立ってる

これって?

言ってた幽霊なの?

気持ちが整理つかない内に

通り過ぎる……

何か言おうとして

彼の顔を見たけど無言で正面を向いたまま

だったので言葉を飲み込んだ……

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沈黙…………………………

………………………………

……………

「さっきの徘徊老人かもね危ないよね」

急にKが話したからビクッとした

気を悪くしたかな……

「あぶないよねー」答えたけれど

声がかすれた…

music:4

「さー着いたよ」

彼と車を降りる、思わず走り出した

「わあー綺麗!」

本当に綺麗だったけれど、さっきまでの

雰囲気を壊したかったから

大袈裟に喜んでみせた

道は車がすれ違えるくらいの幅

街頭も側にはなくガードレールも少なく

足下は高台なのだろう

急な下り坂になっているみたいだけど

月明かりだけで暗い

すぐ下から何も見えないので怖さはない

夜景スポット的な整備された綺麗さは

ないけれど、いいなと感じた

大きく視界が開けていて

夜景がキラキラ広がっている

「綺麗だね」彼を見上げ微笑むと

彼も微笑んで、頷いた

…………………その時

足元のずっと下からだけど……

かすかにカサカサ…と音がした

music:2

え?……

彼も聞こえたのだろう

聞き返そうと同じ表情になる

music:6

身を乗り出した時に

急に……

カサカサカサカサ……

今度はハッキリ聞こえた

山の中で深夜、それは良く響くように

聞こえた

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ケモノ?

もっと大きい何か

腹這いで上ってくるイメージ

なんなの???

数秒だろう…直ぐに

ガサガサガサガサーー

ガサガサガサガサガサガサガサガサー

ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサー

なに?!

何が這ってくるの?!

凄いスピードで一気に足元まで来た!!!

「ぎゃっ」思わず這って来た物から

逃げるように片足が上がる

sound:39

「うわー〜」

私は叫びながら車まで走って

中に入り半泣きで震えていた

怖い怖い

Kも一歩遅れて車に戻って来た

暗くて良くは見えなかったけど

月明かりで半分だけ見えた顔は

酷い形相だった

sound:25

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music:2

何か話しをしたのだろうか……

暗い道路が延々と続く光景が

目に映っていただけのような

気がする

気がついたら自宅の前に着いていて

ありがとう…とだけ言った気がする

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music:4

それからは

お互いに職場ですれ違っても

挨拶だけで話したりはしなかったので

それっきり終わってしまった

2年後、転職することになり

Kとは完全に会わなくなった

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その時の職場の同僚と会うことに

なった

今のお互いの近況、恋話など

たくさん話して、大笑いした

噂話し、悪口、怖い話

女子特有のコースなのかも

夜も遅くなってきた

不意に同僚が

「ねーK君て覚えてるよね?」って聞いてきた

もちろん…と思ったけど曖昧な表情をする

「忘年会で怖い話しようってことになってね

K君の体験がこわくてさー」

と話し出した

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はいはい。。知ってますから。。

それはね、私との体験なんですよ。

忘年会で話すかよ…

なんて上の空で聞いてたら……

信じられないことを言い出した

music:2

「でね…」

「足元を見たら白髪頭が見えたんだってー」

白髪頭が見えた………?

wallpaper:528

あの時、Kは足元を確認したんだ

白髪頭……?

あのカーブに立ってた…お婆さん

白髪頭だったよね…………

????

着いてきてた?

ずっといたんだ

這って来たのは、あの

お婆さんなんだー!!

どんな顔をしていたのだろう

同僚が怪訝な顔で見る

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あの時、聞きたかった……

いえ!ずっと知りたくなかったのに

聞きたくなかったのに……

………………………

1人で帰れない………どうしよう怖い

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怖いです。
私なら、ガサガサ音がした時点でとっくに車戻ってますね(T ^ T)

実話なんですか!?
すごく怖かったです。。