短編2
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美熟女の幽霊

地元で有名な湖がある。

通称、醜女湖(しこめこ)と呼ばれる湖だ。

昔ここらの村を取り仕切る大名から御触れがあった。嫁をとることになったので各村から女を集めろとのことだ。

これでもう嫁は5人目になる。不満の声も大きかったが、従うほか無い。

しかし、かれこれ5度目となると美人もそういないし若い娘もいない。

集まったのは醜女ばかりであった。

それに怒った大名は嫁にはとらないが女達を村には返さなかった。

そればかりか人として扱わず、毎日暴力と罵詈雑言をぶつけた。

耐えに耐えた女達であったが、一月ほど経とうかという頃にはほとんどの者が絶望しきっていた。

皆で相談したところ、自ら命を断とうということになった。

ここらの村々は近くの湖とそこから流れる川で水を確保しており、もちろん大名の屋敷もそこから水を引いている。

女達は夜中に屋敷を抜け出し、その湖に身を投げた。

ある者は大名への憎しみを、ある者は自分を生贄とした村への恨みを呪いとした。

それから数日経つと謎の病が村々で発生し、たちまち流行した。

全体の8割の人々は病で亡くなり、生き残ったのはわずか2割であった。

毎日毎日夢を見る。村から送り出した女が血の涙を流しながらこっちを睨んでいるそうだ。

生き残った者達は女達を供養するため湖の近くに寺を建てた。

それからまもなくしてあの夢は見なくなったらしい。

 

そういった話を寺の住職が代々伝承しているらしい。

醜女湖で実際に女の霊を見たという人も多い。

地元で有名な一番の理由としては、なんでも美熟女の霊が出るらしいのだ。

昔は美的感覚も今とはずれていたそうな。おかめさんのような下膨れの顔が美人とされていて、

痩せていて小顔の女は醜女とされていたのだ。

生まれてくる時代が違ければ、また違った人生があったのかもしれない。

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やあロビンミッシェルだ。

そういえば何処かの国では、過去の呪いを受けて「おブス」しか生まれて来ない所があるとか無いとか…きゃ!…