中編3
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公衆トイレ

今から8年前、高校2年生の夏休みの俺の体験。

東北、福島県K市。

美味しいラーメン以外は本当に魅力を感じない。

ここ最近24時間営業の店舗も増えたが、当時はコンビニしかなかった。

将来への不安なんて微塵もなかったお気楽高校生の俺の夏休みといえば、課題そっちのけで昼夜関係なく遊んでた。

気の合う仲間と過ごす時間が何より楽しかった。

いつも10人くらいで集まっては、花火だのバイクだの深夜徘徊を楽しんだ。

その日は俺と五十嵐と鈴木の3人しか都合がつかなくて、家も比較的近いこともって公園に行ったんだ。

まぁ、どこにでもある公園で、代表的な遊具と桜の木、外灯が2・3と公衆トイレ、広くも狭くもない普通の公園だ。

もちろん心霊スポットとは無縁だった。

昼間になればチビっこが遊ぶし、小学生の頃は俺だって遊んでた。

ブランコに並んで座った俺らといったら、好きな女、バイク、ビックになる夢とか話してた。

時間は夜中の1時過ぎ。

そのうち話すこともタバコも無くなって、

「あー、だりぃ」って思った時に五十嵐が喋りだした。

「肝試しすんべ」

くだらない奴だとは思ってたけど、まじでくだらないと思った。

奴の肝試しは、目と鼻の先にある公衆トイレに行ってくる、ただそれだけ。

鈴木「はい!俺パス!臭いの無理。」

俺がこの遊びに付き合うことになった。

五十嵐「手…繋いでもいいよ」

俺「きもい」

五十嵐「おいおいおい!照れんなっ!」

俺「 」

そんなやりとりも数秒で終了。もうトイレに着いた。

公衆トイレは正面両端に入り口が2つ、中は男女一緒の造り。男子の便器が2つ、個室も和式が2つ。電気は無いが、外灯のおかげでそれほど暗くなかった。

五十嵐「くっせぇー(笑)」

俺「トイレってだけで怖ぇな」

五十嵐「ここでう○こは俺でも出来ない。」

五十嵐のライターで照らされた個室のトイレは、

お世辞でも綺麗とはいえない。便所コオロギがこっちに来ないことを祈って閉めた。

隣の個室も似た感じだった。

くだらない肝試しはものの2・3分で終わった。

「健ちゃあーん(←鈴木)寂しかった?」

五十嵐が甘えて走る。

鈴木「俺ん家でマリオやんべ」

鈴木がブランコから立ち上がりこっちを向くと、

「ひゅっ」と息を吸って固まった。

人間のあんな顔初めて見た。

鈴木は小刻みに震えてた。脂汗っていうの?本当にすごくて、五十嵐と俺の後ろ。公衆トイレ指差して、「ひゅっ、ひゅっ」って言ってた。

背中に緊張が走るのがわかる。

見ない方がいいと思ったけど見た。

女がいた

トイレの入り口から寝そべる感じで顔だけ出して。

大きく開けた口に歯は無かった。

えっ、なんで?

率直にそう思った。

だってそうだろ。トイレの中は全部見たんだ。

個室も2つ見た。電気は無かったけど、ライターで照らした。仮に人が居たとしても何で横になってんだよ。

入り口に指かけてゆっくり這い出てくる。

体中に警報が鳴る。耳が痛い。

「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!」

五十嵐の声で逃げれた。

ここから先は正直あんまり覚えてない。

鈴木の家で朝まで待って帰った。

公園の側の駄菓子屋のばーちゃんに聞いたけど

特別事故とかそういう話しは無いらしい。

俺の娘が公園行きたいって言ったので思い出したから書いてみた。それだけ。

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怖いですね((((;゜Д゜))) でも、友達のひゅって声はなんだか少し変わった声だなと思いました(笑

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やあロビンミッシェルだ。

こ、怖いな…ひゅっ… その後何もなくて本当に良かったよ…ひ…

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