中編3
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ヒロミさんの家2

何故、連絡がとれない。家にも行けない。

その理由は、、、。

新しい家に住んでから仕事場が少し遠くなり、夕方から仕事なのでご飯を私を含め、ヒロミさんと子供達みんなで食べてから私とヒロミさんは仕事場に出勤するので夜は子供達だけでマンションに留守番になります。

子供達は各自、自分の部屋で寝ていたのですが、日に日にかんなが怖い事を言うので

かんなのお兄ちゃん達2人はよく私達の仕事場まで電話をかけてきて『また怖い事言い出したから、早く帰ってきて』と言う電話が度々かかってきていました。

私達2人は、かんなが怖い事を言うのは別に自分達には見えないから余り怖い気持ちになる事は無かったのですが、連休で子供達3人はヒロミさんの前の旦那さんの家に3日間泊まりに行く事になり、朝から送って行き私達も連休なので2人でゆっくり家で日頃の愚痴を言い合ってくつろいでいました。

その時です。

『遊んで』と言う言葉が耳に入ってきました。

ヒロミさんは台所。私はリビングにいて、

ヒロミさんは私の方を見て『今喋った?』

と聞いてきたので『喋ってないし(笑)今さぁ遊んでって子供の声せんかった?』と尋ねると、ヒロミさんが真っ青な顔をして

『何処から聞こえた?何て聞こえた?』と聞いてきたので『遊んで。って聞こえたで。ヒロミさんの方から聞こえた気がするけど』と言うと、ヒロミさんは私にこっちに来てと手招きをしだしたので足音を小さくしながら台所の方に向かいました。

すると流し台の下の扉が中から叩く様な音が聞こえてきました。

私とヒロミさんは怖さがピークになり台所から出て廊下へ出るとダッシュで靴も履かずに外へ出ました。まだお昼前の11時で外の陽射しで怖さも少し減少して2人で『さっきのなに?確実に遊んでって聞こえたし、流し台の下の扉が中から叩く様な音が聞こえたよなぁ。気持ち悪かったー。』と外でタバコを2人で吸ってからまた部屋へとビクビクしながら戻り、さっきのは何だったのか検証しよって事になりました。

玄関の扉を靴で引っ掛けて開けておき、いつでも走って外に出れる様にと私が準備して2人で恐る恐る扉を開けると、人形が奥の方にヤカンにもたれる様に座っていました。

その人形を取り出して確認するとかんなが昔に遊んでいた人形でした。

その人形は寝かせたら目が閉じて、座らせたら目を開ける、小さい子供がよく遊ぶ人形でした。

唯一不気味なのが、その人形はかんなのお兄ちゃん達2人がその人形の髪の毛を剥ぎ取り、目をボールペンで片目をえぐり、耳はライターなどで炙って両耳が溶けてしまっていました。

ヒロミさんもその人形は気持ち悪くかんなの部屋の押入れにしまっておいた人形だそうです。

何故台所の下に?と不思議に思っていたのですが、最終は子供達が私達をビックリさせようと企んだな。と話をしていたんですが、じゃあ次は1番最初に聞こえた『遊んで』は誰の声で何でいきなり聞こえてきたのか不思議と気持ち悪さで考えたくなかった私達は隣の家か外から聞こえてきたんやわ。と無理やり解決しようと考えました。

何故なら両隣の住人はまだ借りられておらず住んでいる人はいないんです。

それに上の階に住んでいる為いくらなんでも締め切った玄関なのに声があんなハッキリ2人の耳元で聞こえるのは不自然ですから。

怖さを吹き飛ばしたいのもあり、無理矢理解決したとゆう感じです。

人形はトイザらスに持って行けば500円で引き取ってもらえると聞いていたヒロミさんはもう目も閉じない人形は耳も溶けてしまっているしゴミの日に捨てるのも捨てづらかったのでかんなの部屋の押入れにしまっていたそうです。

私達はお互い口には出したくない気持ちがあり、遊んでと言ったのはあの人形じゃないのかな。と言う気持ちでいっぱいでした。

後にあの人形が全てのヒロミさんの家で起きる現象の主役となる事が明らかな物になるのでした。

Concrete
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