短編2
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心霊スポットの帰り道

友人と俺の運転する車で、県内の心霊スポットへ出掛けた。

山間にある古びたホテルで、以前に殺人事件があったそうだ。

帰り道。

俺達の乗る車は、街頭も無い山道を走る。

だが、心霊スポットに足を踏み入れた高揚感で、車を運転する俺のテンションは上がっていた。

「何も出なかったなぁ。ま、いいか。」

「…早く行こうぜ。」

「うん、そうだな。」

「帰りにどこかでメシでも食うべ。」

「…もっとスピード出せないのか?」

「暗いしさ。こんなもんだろ。」

「…あ、そこの道が近道だ。行こうぜ。」

「おいおい、森の中を走るのか? 変な道に行くんだな。」

「? 近道らしいし、いいじゃん。腹も減ったし。」

「…このまま真っ直ぐだからさ、もっとスピード上げろよ。早く行こうぜ。」

「よく道、解るなぁ。」

「? まあ、俺のドライブテクに任せろよ。」

「…もっと早く走れないのか?」

「少し早過ぎないか?」

「道も解るんだし、大丈夫だろ?」

「え?」

「…うん。大丈夫だよ。このまま、真っ直ぐ。だからさ…。」

「早く、行こうぜ。」

その瞬間

「おい!」

友人の声で、俺はブレーキを踏む。

急停止する車。

「目の前…。崖だ…。」

「危なかったなぁ…。」

俺の背に冷たい汗が流れた。

俺の車は街に入る。

ファミレスでメシを食いながら、友人が俺に聞いてきた。

「ところでさ…。」

「なんだ?」

「…お前。」

「?」

「誰と喋っていたんだ?」

「…」

「…」

「え?」

その時。

俺と友人。

二人の後ろから。

声がした。

『…逝ケバよカッタのニ…』

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