中編3
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"笑い続けるイルミナ"

wallpaper:762

こちらはペンネーム"蒼いウサギ"としての投稿になります。

(!!!アカウント乗っ取りではありません!!!)

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とある国にとても可愛らしいお姫様が生まれました・・・・・・・・・・

国王夫妻は彼女に"イルミナ"という名を付け、それはそれはとても

大事に育て、色々な知恵を授けました・・・・・・・・・・

中でも国王夫妻がイルミナに度々教えた事は

"いつも明るく良く笑え"という事でした。

嬉しい事があった時、他人に幸福が訪れた時、人の役に立ったとき・・・・・・・

そういう時笑顔を見せなさいと二人は娘に説きました・・・・・・・

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しかし国王夫妻にとってイルミナは初めて設けた命でした・・・・・・

従って夫妻は子供の心という者をよく知りませんでした・・・・・・・

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初めてそれが明るみになったのはお城の兵士の母君がお亡くなりになり、

王様の計らいでお城でお葬式を執り行なった時でした・・・・・・・・

兵士が悲しみに暮れ、お城の親しい者達が兵士の不幸を嘆く中、

イルミナは葬式が始まり、空気が静まるや否や、けたたましく

笑い出しました・・・・・・・・・・・

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これを受けて王妃夫妻や、神父、参列者は言葉を失ってしまいました。

人の死を嘆く場において笑い声を上げ、子供らしい笑みを浮かべ続ける

イルミナ・・・・・・・・

それはとてもとても異様な光景でした。

それでも周りが静まり返る中、イルミナは子供らしい、無邪気な笑みを

浮かべ続けました・・・・・・・

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この一件以来、国王はイルミナに干渉せず、

王妃は事有る事にイルミナを叱りもしましたが、

結局親としての責任を放棄し・・・・・・・

二人ともイルミナを遠ざけるようになってしまいました。

それでもお菓子を山程たくさんもらった時、お城の誰かの家族が亡くなった時、

自分の誕生日を迎えた時・・・・・やはりイルミナの反応は全く変わらず、

無邪気に笑い続けました・・・・・・・・・

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そんな中、国王夫妻が不意に居なくなったのはイルミナの8回目のお誕生日の

時でした。家来や兵士達は必死に城内でその行方を探し、

最終的にイルミナの部屋に辿り着きました・・・・・・・・

そこでイルミナの部屋の扉を開けた兵士達は沈黙するしかありませんでした。

そこには晩餐用のナイフを握り、倒れた王様の横で無邪気に笑みを浮かべ、

子守唄を唄うイルミナが居ました・・・・・・・・・・

イルミナの脇で倒れている王様はイルミナが手にしたナイフで

口を耳の下まで裂かれており、すでに絶命していました・・・・・・・・・・・

兵士達はその光景に血相を変えましたが、ふと王妃の事が過ぎり、

イルミナに王妃の行方を尋ねました。

するとイルミナはこう答えました・・・・・・・・

母君が亡くなったあの兵士のお葬式以来、父様は笑わなくなり、

私に何も言ってくれなくなった・・・・・・・・

母君は会う度に私を怒るようになってしまった・・・・・・

だから父様はもう一度笑えるように口を耳元まで裂いてあげて、

私の部屋で私と一緒に遊んで暮らす・・・・・・・

母様は怒ってばっかりで顔が怖いから、首から上を切り取り、

二度と怒られないようにしてお城の井戸まで引きずって行き捨てたと・・・・・・

その後、イルミナの言うとおり、お城の井戸まで血の跡がずうっと続いており

王妃の体はイルミナの言う通りの井戸で発見されましたが

切り取られた首だけは最後まで見つかりませんでした・・・・・・・・

そして、罪の意識の無いイルミナの処遇に困った兵士達はイルミナを

お城の地下の牢獄に閉じ込め、イルミナを永遠に出さない事に決めました・・・・・・・・・

しかし永遠の牢獄に囚われてなお、イルミナは自身の置かれた状況がわからず、

死ぬまで笑い続けたということです。

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fin・・・・・・・

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ネタバレ注意

コメント若干長いです。余裕のある人だけ見てください。お願いします。
me様、怖いをつけていただいてありがとうございます。コメントが遅くなって申し訳ございません。
aoi様も怖いもつけていただいてありがとうございます。
この方父親から笑う事を禁じられていた為、子供の頃から笑わない人だったそうです
>>>作品的にはものすごく参考になります。次のダークメルヘンシリーズの参考にはさせていただこうかなという感じです(嫌だったらコメント欄に書き込んでください。適当な対処をします)。
>>>どんな時でも笑い続けるって言う方がさらに怖く恐ろしい狂人と感じるのはどうしてでしょう。
何事も程々が良いって事ですかね・・・
なぜそんな風に感じてしまうかっていう部分に関しては、投稿者からのコメントの所ででテーマ性が定まってない風に書いたんですけど、イルミナについてはよくある子供ならではの"無邪気"。
曖昧かもしれませんがそれが正体のつもりです。幼い子供だとやはり、両極端で生き物を殺したりってよくあるけどそこから学習して人として成長する。でもそういった幼児性を大人になっても尚持ち続けると"狂人"。大人として見られるけど中身は子供。周りから"大人"を押し付けられ
でも"子供"を脱却できずに壊れてしまうような形。
イルミナも何時如何なる時も笑え。それも守ったけど両親はそれを拒絶したことで
イルミナは壊れてしまった。それが個人的な見解です。言いたいことが伝わるといいのですが・・・・。世界の三大喜劇王バスター・キートンであってますね。ネットで調べました。
今後の参考に作品を見てみようと思います。aoi様、何か質問御座いましたらお尋ねください。
色々と本当にありがとうございました。

>記憶が不確かなので真偽の方は自信がないのですが
チャーリー・チャップリン、ハロルド・ロイドと並ぶ「世界の三大喜劇王」と
呼ばれる方でバスター・キートンと言う方が居られました。
この方父親から笑う事を禁じられていた為、子供の頃から笑わない人だったそうです。
この方の映画を何作か見た事があり、とても面白い良い作品なのですが
「笑い」だけではなく喜怒哀楽全てが抜け落ちている感じがあったんですよね・・・
作品によっては「喜怒哀楽」を出しているものもあるのですが・・・

イルミナとは対極の人ですよね。確かに感情を表に出さない人も狂人と呼ばれますが
どんな時でも笑い続けるって言う方がさらに怖く恐ろしい狂人と感じるのはどうしてでしょう。
何事も程々が良いって事ですかね・・・

mami様、怖い並びにコメントありがとうございます。
物語序盤の打ち間違いについては訂正致しました。
他に打ち間違いあるよと気付かれた方、よろしかったらご指摘ください。
お願いします。

こういうおとぎ話風な怖いはなし、大好きです。