中編4
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呪語り

私は怖い話を読むのが好きだった。

毎日のようにスマホでホラーサイトを回っては、ゾクゾクする話を求めてタッチする。

  

それが日常だった。

  

そしてその日も、ベットの上で私はスマホを見ていたの。

  

 

 

カーテンも閉め、ベットの近くのライトをつけ部屋の電気は消す。

雰囲気出るでしょ?私この薄暗いところで読むのが好きなの。

 

お気に入りのピンク色でハートの形をしたクッションを抱きしめながら、私は気になるタイトルをタッチした。

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どのくらい読んでいただろうか。

ふと時計を見ると、時間は0時をとっくに過ぎていた。

 

しまった、学校もあるのに、と

私は渋々スマホを切ろうとした。

 

その時

 

何故だかは分からないが、ひとつ。

とあるタイトルが目に止まった。

 

 

ーーーーー『呪語り』

 

 

 

理由はわからないが、惹かれている。

今日はこれを読んで寝よう。

 

そう思った私は、タイトルをタッチした。

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内容は正直余り怖くはなかった。

私と同じようなホラー小説好きの女の子が、ある小説を見て狂ってしまうと言うもの。

 

その前に読んだ話が結構怖かったためか、そこまで恐怖を感じることはなく、拍子抜けした。

 

 

ため息をついて、スマホを切る。

充電器をさして、ベットの側にある棚にスマホを置いてライトを消し、

ベットへと潜り込んだ。

 

 

 

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「………………………………………」

ふと、意識が浮上した。

どのくらい寝ていたのかな。もしかしたら10分もたっていないかも。

 

なにか、聞こえた。

それはか細く、気のせいかと思うほど。

 

「……………………………………」

また、だ。

また聞こえた。

気のせいじゃない。そう脳が認識した瞬間、なんとも言えない恐怖に襲われた。

ぞわぞわした気味の悪い鳥肌が立つ。

いる、わけがない。

私は幽霊なんてほとんど信じていない。

そう思っていたからか、私はそっと薄く目を開いてしまった。

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「…………………、……………」

 

 

   

   

 

  

いたんだよね、私のベットのすぐ横に。

  

一言で言うなら、人の形をした黒い影。

でもそれは、部屋が暗かったからそう思っただけで、それにはちゃんと顔とかがあった。

 

それは、髪の長い女の子だった。たぶん、丸い眼鏡をかけていたと思う。

ボサボサの黒髪の間から、金属的なものが見えたから。

服はセーラー服?みたいなもの。制服っぽかった。

 

女の子はベットの上の私を覗きこむようにしてこっちを見ていた。

眼をこう、じーっと見てたの。

まばたきひとつしないで、見開いたまんま。

 

泣きたいほど怖かった。

でも体は動かないし声も出ない。

開いた目も、閉じることが出来なくなってた。

でも頭のどこかは嫌に冷静で、『そういえばあの話の主人公もこんな感じだったかも』と、女の子を見ていた。

 

 

 

 

女の子は、私を覗きこんだまま小さく口を動かし始めた。

口の中は、真っ黒だった。

 

 

「…………………、……………………」

 

 

 

何を言っているか、わからない。

そのくらい、小さかった。

 

 

 

 

「……………………………………………」

 

 

 

 

女の子が顔を近づけてくる。

 

 

 

 

なんなのよ

 

言いたいことがあるなら早く言って帰ってよ

 

 

 

怖くて泣きたくて叫びたくて、

どうしょうもない私は心の中でそう思ってた。

 

 

 

女の子の目が、文字どおり目の前にくる。

 

血走った、恐ろしい目だった。

 

 

 

 

 

 

 

「………………………デシ、タ……。」

顔を近づけたおかげか、少しだけ声が聞こえた。

でした。

それは文章の括りの言葉。

意味がわからない。お願いだからもういなくなって。

そんな思いで見続けていると、

 

 

 

女の子の口が、メリメリと頬に向かって裂けた。

 

 

  

 

「…呪いハ、語ラレル…」

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shake

ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!!!!

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「ーーーーそこで私の意識は切れてしまったのでした。

どう?おもしろかった?」

「怖いって!もー、泣くかと思った…」

「あは、ごめんごめん(笑)」

「むー。それにしても、よくできた話だね。

わざわざ呼び出して話すだけあるよ!」

「でしょ?」

「でもいつも読むだけだったよね?

どうして語ってくれたの?」

「ん?そりゃあ、だって……

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…呪いハ、語られるンダかラ………。」

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