中編4
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ウタバコ・8

此れは、ウタバコ・7の続きだ。

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・・・・・・・・・。

「蛇が口から・・・ねぇ。」

事のあらましを話し終えると、のり姉は少しだけ声のトーンを下げた。

「て、事は、やっぱり其の蛇女ちゃんとウタバコは、関係してるんだろうね。面倒臭いなあ。」

のり姉にしては珍しい反応だ。

やる気が一切感じられない。

「まぁ、考察とかは薄塩達として。今若干忙しいから。暴力が必要になったら呼んでよ。」

プッ

電話が切れた。

暴力が必要になったらって・・・・・・。

そんな投げ遣りな・・・。

やっぱり、何かが可笑しい気がする。疲れているのだろうか。

そう言えば、のり姉だって人間なのだ。

色々と悩む事だって、疲れる事だって有るのかも知れない。

少し困ったからと言って、頼り過ぎるのは良くないのかも知れない。

と、すれば・・・・・・。

「今回は、僕等だけでどうにかしよう。」

口に出して決意を露にする。

僕は一人、小さく頷いた。

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・・・・・・・・・。

で、翌日。詰まりは月曜日。

「で、結果として分かった事を纏めるか。」

放課後。第四総合教室。

僕、薄塩、ピザポの三人は、他の生徒に見付からない様にしながら、話をしていた。

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・・・・・・・・・。

此処から薄塩シリーズ迷物の、台詞祭りとなります。慣れていない方はご注意を。

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・・・・・・・・・。

「で、結局、あの蛇女は一体何だったんだ?」

「分からない。あの箱と何か関係有るのは、間違い無さそうだけど。」

「箱と蛇・・・ね。ベタな所で、あの蛇女は箱に封印されてた化け物で、箱を開けた斉藤に取り憑いたとか。どうかな。」

「痛い。」

「ちょっと薄塩、一言で終わらせるなよ。其れが一番有りそうじゃん。」

「でも、だとしたら、どうしてそんな箱が斉藤の家に?極普通の家みたいだったけど・・・。」

「え、ええ?何か、こう・・・封印してる家系とか。巫女の末裔とか。」

「痛い。」

「コンちゃんまで酷い!」

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・・・・・・・・・。

「じゃあ次。あの蛇女は、人に害を及ぼす何かなのか否か。」

「少なくとも良い物では無いと思う。部屋の空気とかも澱んでたし、何より、今日、斉藤から泣きを入れられてる。」

「新情報?」

「だな。コンソメ、そう言う事はもっと早くに話せ。」

「はいはい。・・・斉藤は、昨日僕が帰った後、一度、ウタバコの歌を聴くのを止めようとしたらしい。」

「どういう事だ?」

「えっと・・・先ず、斉藤は起きている時は、一時間に十回以上、ウタバコの歌を聴いていたらしい。あ、勿論、家に居る時の話だからな。」

「別に可笑しな事じゃないんじゃないかな。単に中毒性の有る曲って事なんじゃ?」

「話を聞け。僕の話を聞いて止めようとしたんだ。でも、止められなかったんだよ。」

「俺にも有るよ。そういう事。特にテスト前とか。」

「だから話を聞けって。ちゃんとテスト勉強しろよ。単に我慢出来なかったとかじゃないんだよ。」

「何か起こったのか?」

「嗚呼。」

「蛇に巻き付かれたとか?」

「正解。正確には湿疹だけどな。こう、巻き付かれたみたいにビッシリと。」

「其れって何時?」

「朝起きたら、だそうだ。夢に出たりとかは無かったらしい。」

「マジか。」

「マジですよ。」

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・・・・・・・・・。

「はいはいラストー。で、ウタバコ、結局どうするよ。」

「何とかして斉藤から引き離す。」

「引き離してー?」

「んんん・・・・・・。」

「蛇女と話し合いをしてみるとか。」

「専門って事で、木葉さんの所に持って行くとか。」

「呪いなら木葉さんの所に持って行くとか?」

「木葉さん・・・木葉さんか・・・。でも、何か悪い気がするな・・・・・・あ!!!」

「ん?何?」

「居た・・・!!蛇で食らい付くバカが・・・!!」

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・・・・・・・・・。

慌てて携帯電話を取り出し、呼び出す。

一分近く呼び出すと、酷く眠たげな口調の相手が出た。

「・・・・・・んあ。もしもし。」

「もしもし?!」

「んん。野葡萄君だね?何こんな時間に・・・。」

「一寸、友人が困ってまして!!」

「薄塩君達かい?」

「いいえ!あんたは未だ知らない人!!」

「ふーん・・・。で、どうした。」

「呪われました!」

「えー。何にー。」

「蛇です!全身に巻き付かれて痕が付いてます!!」

「よし分かった。任せなさい。」

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斯くして、烏瓜さんが巻き込まれ、僕等の

《ウタバコ略奪計画》

が始動した。

Concrete
コメント怖い
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mamiさんへ
コメントありがとうございます。

いえ、何と言いますか・・・・・・。
木葉さんと烏瓜さんの扱いが違うのは、単純に距離感と言うか、付き合い方の違いからでして・・・。
烏瓜さんは、感覚として、兄より友人に近いと言いますか・・・。何となく、甘えとは違うのですが、気が抜けているのでしょうね。やはり。心から馬鹿にしている訳では無いんですよ。
・・・僕は何長々と気持ち悪い事を書いているんでしょう。
木葉さんに申し訳無いのは、単に仕事モードじゃない木葉さんがビビりだからです。

結局、どちらの・・・。ネタバレですね。止しましょう。

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裂久夜さんへ
コメントありがとうございます。

わー。遂に猿兄にもモテ期がー(棒)

其れは置いておいて、嬉しい御言葉有り難う御座います。此れからも頑張りますので、宜しければ、お付き合いください。

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紫月花夜さんへ
コメントありがとうございます。

食らい付いて来ましたね。烏瓜さんは単純で扱い易いので・・・。

・・・あの猿兄、声がほぼ平泉成ですよ。基本面を付けてる変人ですよ。
まさか萌えの対象となる日が来ようとは。

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木葉さんには申し訳なくて、烏瓜さんはバカ呼ばわりですか(T-T)
どちらのお兄さんが加わったとしても、今後が楽しみです。どちらのお兄さんもファンですから。

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同じく吹きました!
ますます続きが楽しみです!

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こんばんわ
思わず後半に吹き出しました
まさかの即答ですか、見事に食らいついた?
やはり、猿兄様萌えです

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