短編2
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ピンポーン。

それはある日曜日のこと。近所のマンションに住むユリからメールが来た。

「すぐきて ちゃいむならして」

文面はこれだけ。全て平仮名で表記されていたのも何やら違和感を感じた。すぐきて、とあったので、急な用件かもしれない。私はコートを引っ掛けると、ユリのマンションに向かった。

ピンポーン。

チャイムを鳴らす。だが、応答はない。留守かと思ったが、中からゴソゴソと音が聞こえた。在宅は間違いないようだ。

ピンポーン。ピンポーン。

続けてチャイムを鳴らす。だが、やはり応答なし。

「おかしいわねえ……」

ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン……

何度チャイムを鳴らしても、ユリは出て来なかった。からかわれたのだと思い、その日はそのまま帰宅した。

翌日。会社に出社するために家を出た。ユリのマンションの前を通りかかると、人集りが出来ていた。パトカーや救急車も駆け付けており、何やら騒然としている。

ふと胸騒ぎを覚えた私は、人集りの中に割って入った。近くにいたおばさんに「何かあったんですか」と問うと、「殺人だって」と返ってきた。

「ここのマンションに住んでる女が殺されたらしいの。何でも○○会社に勤めてる女でね……変な男にストーカーされてたみたいなんだけど」

○○会社といえば、ユリの勤め先だ。全身の血液がさざ波のように引いていく。そんな私に気付いていないのか、おばさんはペラペラ喋り出した。

「犯人の男がさっき捕まったんだけど、そいつ、妙なことをしでかしたらしいのよ。女の部屋に侵入して、女をイスに拘束して身動き取れなくしてさ。で、配線を変な風に弄くってチャイムと繋いだんだって。チャイムが鳴ると、女が感電する仕組みになってたらしいのよー。運が悪いことに、昨日、誰かが女の部屋に訪ねてきたらしくてさ。チャイムを押すじゃない?それで結局、感電死……。やだわねえ、怖いわよねえ。犯人も賢いというか、自分の手は汚さないやり方を選んだわけでしょ。でも、知らずにチャイムを押した人も可哀想よね。知らないうちに殺人の片棒担いじゃってんだから。今、警察が捜査してるみたいよーーー」

チャイムを押したのは、一体誰なのか。

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コメントを下さった皆様、ありがとうございます。

私の勘違いならいいんですが……。画像あるじゃないですか。私の場合は今はこの青い顔をした女性?ですか。その画像になってますけれど。設定した記憶が……ないんですよね(笑)。
というか、しばらく何も設定しないつもりでいたんですが……。おかしいな。神様からの啓示なのでしょうか。

つまり。第三者が関わっているとしたら、それはそれで厄介なのだということです。

アカーン!!!>(゜口゜;;;)

知らずに殺人の片棒を担がされたとは言え、心に傷が残りそうですよね…