短編2
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旅は道連れ

ワラビを取りに山に入った日の帰り、自動車から降りてきた若い女性に声をかけられた。

女性 「スミマセ〜ン、⚪️⚪️町に行きたいんですけど、この道であってますか?」

僕 「はい、大丈夫ですよ。この道をまっすぐ30分ほど走ったら着きますよ〜」

女性「ありがとうございます!」

お礼を言ったあと、女性は自分の自動車に戻っていった。

実は先ほどは気がつかなかったのだが、自動車に戻っていく女性の背中には3歳くらいの子供がしがみついていた。

しかし女性はその子供を背中から降ろすことなく、そのまま運転席に乗り込んだ。

女性の自動車は僕の横まで来て一旦止まり助手席の窓越しに会釈した。

すると女性の膝の上にはあの子供が座っていた。

不吉な感じを受けた僕は女性にそのことを告げようと思い、大きく手招きした。

女性は不思議そうに首を傾けて助手席の窓ガラスを開けた。

女性「どうかされました?」

僕「あの。。。この道は凄く蛇行してるからシートベルトさせないと子供さん怪我しますよ。」

女性「...........」

変な人って思われちゃったかな?

僕はそんなことを思っていた。

女性「見えるんですか?」

僕「・・・」

女性「私には見えないんですが、さきほど食事をしている時もそこの店員さんに言われました。。。」

僕「・・・ここに来る前にどこかに寄りました?」

女性「○○灯台によってきました。」

僕「あそこは自殺者が多いから連れてきちゃったのかもしれませんね。お祓いした方がいいと思います。できるだけ早めにお祓いをして下さいね。」

女性「・・・はい。わかりました」

そういい、女性は去って行った。

実は彼女には申し訳なくて伝えなかったが、彼女の自動車に乗っているのは子供だけではない。

後部座席には、

若い男女が手をダランと垂らしうつむき顔で座っていた。

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