オンボロ屋敷のダラダラ子・前編

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オンボロ屋敷のダラダラ子・前編

※人によっては不快感を覚えるかもしれません。御注意を。

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友人に、メノフィリアの奴が居る。

メノフィリアーーーーー月経性愛。

文字通り、女性が月経中に出す血に興奮する性癖のことだ。

彼の名前は・・・此所では仮に、田中、としておこう。彼は、自分の友人達の中でもトップを争う変態である。

変態ではあるが、悪人ではない。良い奴だ。

「あれだよな。もし生まれ変わるとしたら、女に生まれて、自分の生理の様子をじっくりと眺めたい。女子トイレとかで使用済みナ○キンを漁りたい。回収して埋もれたい。」

等と抜かすような奴だが、断言出来る。良い奴である。

どうか気持ち悪がらないでやって欲しい。

本当に実行はしない。ちょっと言ってみただけだと思う・・・多分。

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そんな彼が、酷く興奮した面持ちで自分の元に来たのは、一学期の終わり頃だった。

「なぁ、ダラダラ子って知ってるか?!」

開口一番にそう言って、じっと此方を見詰めて来る。

「・・・ダラダラ子?」

「そう。ダラダラ子。」

聞いたことの無い名前だ。・・・というか、此れは名前なのか?

名前だとするならば、まさか実在の人の本名ではあるまい。自分の子供にそんな突飛な名前を付ける親が居るものか。

だったら・・・・・・

「芸能人かアニメ。・・・違うか?」

「違うな。」

違った。

「じゃあ何なんだよ。」

質問をすると、田中は口を尖らせ「どうして知らないのか」とでも言いたげな表情でこう言った。

「幽霊だよ!幽霊!!」

「・・・・・・・・・はぁ?!」

メノフィリアと幽霊。何がどうしてこうなった。

大きく溜め息を吐いたが、其の音は蝉の声に掻き消され、自身の耳にさえ届かなかった。

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~~~

田中の話を聞いてみると《ダラダラ子》というのは、最近、近所の小学生に騒がれている幽霊なのだそうだ。

「生理中で、足の間からダラダラと血を流してるから、ダラダラ子っつーんだと。」

成る程。田中が興奮する訳である。然し・・・

「其れ、幽霊じゃなくて只の痴女じゃないか?」

抑、幽霊が排泄物を出すのだろうか。

疑問を込めた目で田中を見ると、奴は右手を握り締め、高く掲げた。

「幽霊だよ!それに、幽霊じゃなくても、何かこう・・・ぐっと来る物が有るだろ!!な?!」

「いや、来ねぇよ。」

一瞬田中は、心底驚いたとでも言いたげな顔をした。

そして言った。

「小学生だぜ?!」

「いやいやいやいや。俺は別にロリコンじゃ無いから。単にストライクゾーンが広いだけだから。」

「小学生で、生理中だぜ?!生理中の小学生が足の間からダラダラ血を流してるんだぜ?!」

「止めなさい大声でもう・・・。」

友達を止めたくなってしまうじゃないか。

「大体、お前の話が本当なら、相手は幽霊だろ。性的興奮を持ってどうするんだよ。あと小学生相手は犯罪です。どう考えてもアウトです。捕まりたいのかおま・・・」

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~~~

「ダラダラさん、ね。知ってるよ。○○公園だよね。確か。」

いきなり話に水を差された。

声の方を見ると、隣のクラスの奴が立っていた。

名前は確か・・・

「三島だよ。三つの島で三島。」

ああ、そうだった。確かそんな名前だった。

納得して頷いていると、三島は田中の方を見やり、尋ねる。

「見に行くの?」

「おお!こいつと一緒にな!!」

おい、誰が行くと言った。止めろ。他人を巻き込むの止めろ。

「俺は行かな・・・」

「いいな。俺も付いて行っていい?」

抗議をしようとすると、またしても三島に邪魔をされた。

田中が目を輝かせて答える。

「おお!じゃ、今日の帰りな。大丈夫か?」

「今日の帰りね。分かった。準備したら此方来るから、待ってて。」

どんどん話が進んで行っている。

もういいや。俺はパスしよう。

「なぁ、田中。俺は・・・」

「あ、そうそう。」

・・・またか。つくづく言葉が被る奴だ。

俺が軽く三島を見ると、奴はニコリと笑って、こう言った。

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「確かに俺達が小学生を相手にしたら犯罪だけど、此の国法律は《生きている人間》にしか適用されないから、幽霊相手なら別に違法じゃないんだよ。木下真白・・・君。」

俺は同行を決意した。

こいつらを野放しにしたら、ダラダラ子とやらの貞操が危ない。

というか、どうしてこいつは俺の名前を知っているのだろうか。

「・・・・・・来るよね?」

「・・・ああ。」

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此れが、俺と史上最悪のペド野郎・・・三島拓海との出逢いである。

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紺野様

2人のお兄様が出てくるんですね(๑¯ω¯๑)♥

耳たぶに関してはスルーでもOKですΣd(・ω・´。)ок!!

粉みかん、調べてみました。『小並感』の事だったんですね。おばちゃんになるとネット用語には段々と疎くなってしまってて(;´▽`A“

返信

紫音さんへ
コメントありがとうございます。

どっちの兄も出てきますよ。後々。
お付き合い頂けると嬉しいです。

な、なるほど・・・・・・。
どんな反応をすれば良いのか分かりませんが、そうなんですか。

いえ、単なるネット用語と言いますか・・・。
「何て月並みで詰まらない感想なんだ」という意味です。うっかり使ってしまいました。ごめんなさい。

返信

紺野様

どっちのお兄様か・・・なんとなく予想はつきますが、続編までドキドキワクワクして待ってます

我が家の長男の耳が福耳で、小さい頃にプニプニしてたらたまらなくなって、それ以来耳たぶが好きになってしまいました(/∀\*)

ところで・・・粉みかんとは?

返信

mamiさんへ
コメントありがとうございます。

はい。三島さんです。
友人と思われるのがあまりにも不快だったので、ばらしてしましまいました。

どちらの兄かは次回分かりますよ。いえ、もう八割がた露呈しているようなものですが。

なるべく早く書けるよう、がんばります。

返信

紫音さんへ
コメントありがとうございます。

はい。本当は隠しておこうと思ったのですが、ばらしてしまいました。

あー……福耳とかのあれがお好きなんですね。
確かに柔らかくて気持ちが良いような……?

本当に世界は広いですね。
もう理解が及ばない物も含めて、色々な愛情の形があるんだな、と思いました。
…………なんという粉みかん。

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あー、三島さん。気づきませんでした。
では、このストライクゾーンが広い語り手は、あの方…
三島さんのお話しは、また読みたかったので嬉しいです。続編楽しみにしています。

返信

紺野様

お兄様のお友達だったんですね( *´艸`)

耳フェチとはちょっと違うんですよ。

プニプニした柔らかい耳たぶが好きなんです。

私もフィリアについて調べてみたんですけど、耳たぶは無かったですが、色々なフィリアがあり、深いなぁ~って思いました。

返信

裂久夜さんへ
コメントありがとうございます。

ええ。と言っても、僕の友人ではありませんよ。
其れに、聞いた話をそのまま書いているだけなので、多少の脚色はあるかも知れません。

返信

紫音さんへ
コメントありがとうございます。

そうですね。兄の友人ですが。

所謂《耳フェチ》とは違うのでしょうか?
奥が深いんですね。

名称、調べてみましたが分かりませんでした。ごめんなさい。

返信

mamiさんへ
コメントありがとうございます。

いえ、此の話は割かしありきたりな展開で終わりますよ。ただ、少し登場人物が多いだけで。

ただ、兄と三島さんが知り合いだったと言うことが地味にショックだったので、思わず書いてしまいました。

返信

実在しているんですね…
オトモダチ(^_^;)☆

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(´д`|||)気持ち悪いお友達ですな

因みに私は柔らかい耳たぶが大好きです(*>艸

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会話といい、人物といい…不気味ですね…
どのような展開になるのでしょう?

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