短編2
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傘の下

どうしてこんな酷い雨の日に傘を差さないのかって?可笑しなこと言うなよ。レインコートを着てるじゃないか。

俺はレインコートは嫌いな筈だろって?おいおい、どうしてお前がそんなこと知ってんだよ。まあ確かに嫌いだけどな。でも、傘何かより大分マシだから。

怪訝そうな顔してるな。どうして突然傘を嫌いになったのかって聞きたいのか?そうだよな、俺のことを不気味に思ってるんだろ。

全く、自分と尺度の違う人間を受け入れられない奴は、仕事で成功しないぜ。嗜好の変化なんて誰にでもあることだろ。視野が狭いんだよ、お前は。

・・・でも、確かに理由が無い訳じゃない。

信じて貰えるかは別としてな。

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~~~

先月の上旬、確か仕事帰りでの話だ。

俺は珍しく早く帰れることになって、まだ薄明かるい道を歩いていたんだ。

で、そこでな、見付けた。・・・何をって傘だよ。悪趣味な花柄模様の奴さ。

段ボールの上に覆い被さるようにして開いて置かれてた。電信柱と民間の壁との間に、持ち手の部分を挟み込むようにしてな。

中からミャアミャア鳴き声がすんだ。

俺、仔猫かなんかが捨てられてると思ってさ、喜び勇んでその傘の下を覗き込んだんだよ。

そしたらさ、中に居たんだよ。奴が。化け物が。

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・・・で、俺は傘が駄目になったって訳。

覗き込んだ傘の中に居た化け物、そいつが、いまだに傘を開くと虚ろな目で此方を見るんだ。

ほら、今、お前が差してるソレにだってーーーー

Concrete
コメント怖い
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はじめまして
私ならとりあえず拾うのだけどなあ

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mamiさんへ
コメントありがとうございます。

もうそろそろ梅雨入りです。
普段から傘が手放せない季節となりますね。
僕は蛞蝓が出るので梅雨は苦手です(笑)

最初は赤ん坊の泣き声にしようと思っていたのですが、其れだとあからさまに怪しいので、仔猫とさせて頂きました。

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ちゃあちゃんさんへ
コメントありがとうございます。

取り敢えず、何かヌルッとしているものを想像して書きました。人間の赤ん坊的な感じの奴を。

返信

紫月花夜さんへ
コメントありがとうございます。

お早うございます。

基本的に僕が書く話は季節感ゼロですから。たまにはこんなのも良いかなと思いまして。
失敗した感は否めませんが(笑)

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ネタバレ注意
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こんにちは
これから梅雨の時期なのに〜
傘を開くたびドキドキしてしまうではないですか
。・゚(゚⊃ω⊂゚)゚・。

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