中編3
  • 表示切替
  • 使い方

禁断のクレヨン

wallpaper:946

未だ語られる、表に出せない禁断の話。

日本では、絵を描く時何を使うだろうか?

クレヨン、色鉛筆、水墨、キリがない話である。

しかし、貧しい国ではそんなものはない。

nextpage

そもそも絵を描く、そのものの認識が少なく、

良くて、私達から見たら落書きとも言えない

砂や土に指で描く絵程度のものである。

しかし、ある民族は違っていた。

色の着色した絵を描いていたのだ。

nextpage

その絵に注目した某国は、取材を試みた

現地に訪れた記者は驚いた、半信半疑だったが確かに、

白、緑、赤、鮮やかな色の絵を描いている

記者は、断られると思いながらも、

ダメもとで、何故色が出せるのか?聞いた。

nextpage

すると、民族の長らしき人が出てきてくれ

快く、笑顔で教えてくれた。長は

「着いてこい」

そんな仕草を見せ、

nextpage

wallpaper:930

少し歩くとトントントンという軽やかな音色、

それを遮る様なギーギーギーいう不調和音が

聞こえ始めた。そこにはトンネルがあり、

女性陣が臼をひき、のこぎりの様な斧を

見事と言わんばかりにかざしていた。

nextpage

長は、臼を止めさせ、中から白い粉を

手に取り、私に見せてきた

それを私の右手に乗せると、今度は

唯一、心地いい音色を響かせていた

包丁を止めさせ、青い袋を持ってきた

nextpage

私は、すかさず中身を見た

その中には入っていたのは、黒づみも残る

wallpaper:469

溢れんばかりの骨の束だった

腰を抜かす私に、そっと手を伸ばす長

nextpage

「あれを見ろという様に」

指を指す。

そこには、まるでサンドイッチの様に

重なった動物の死体と

wallpaper:806

山のような木の実と虫があった。

nextpage

wallpaper:946

私は、これを見てなぜ、この民族が

色の着色した絵を描けていたのかが

分かった。

nextpage

食べれない動物の骨の部分を臼と

包丁で粉にして、色は木の実や

葉っぱ、虫を臼にかけて出す

要は、お手製のクレヨンを作っていたのだ

記者はこの民族の知恵に感服した。

nextpage

だが、記者はこの事を記事にはしなかった。

民族が糾弾される可能性もあるからだ。

だが、仕事は仕事、報告義務はある

この事を上司に告げ、上司も理解した様に

思えた、しかし現実は違った、

nextpage

上司はこれを良い事に、この話題を自分

の手柄の様に言いふらしてしまった。

そして、ついにはこの話がクレヨン

製造業者に知られてしまう日がきた。

wallpaper:1017

nextpage

クレヨン製造業者は、これは使えると

病気で死んだ動物や、動物埋葬業者

終いには葬儀関係者とまで手を組み

タダ当然の人骨と安い有害着色剤で作る

クレヨンを編み出してしまった。

nextpage

その後、口に入れて子供が、視力低下、

心臓発作(タンやせきが絡む)などの

症状が発覚、ついには大人でも支障の出る

有毒成分があるとし、この製法は摘発された

ただ問題はこれからである。

nextpage

その製法を行ってた組織だが、摘発前に

在庫の処分は勿論、流通においての

対策をとっており、そのほとんどは

パッケージを変えて今も流通しているという。

nextpage

在庫は、日本などの流入に頼る国を中心に、

捜査前にほとんどをばらまいており

このクレヨンは描いてみても、素人には分かりづらく

見た目においては、業者ですら区別出来ない。

nextpage

このことがもし知られたら間違いなく、

クレヨンの売れ筋、クレヨン離れの更なる拡大を

呼び、業者全体の損失と考えたクレヨン業者は、

社内及び組織内でも一部の人間だけでの、

トップシークレットとし事実を闇に隠すことにした

nextpage

また、本来摘発する側の国も、クレヨンは

幼稚園児頃に需要が高い為、クレヨン離れは、

絵を描かなくなり想像力や発想力などに

支障が出てしまうと考え、報道規制にし結果的に

絶対、表沙汰にされない禁断の話になった。

wallpaper:1015

Normal
閲覧数コメント怖い
4173
3
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ
表示
ネタバレ注意

素材そのものは、天然ものばかりですよねぇ…ロウソクなんかは、動物の脂を使っていたらしいですが…クレヨン、クレパス…子供の頃以来使ってないですね…

表示
ネタバレ注意