中編2
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居たのは

酔ってる兄に、今まで仕事をしてきた中で一番怖かったことを聞いてみた。

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え?嗚呼、うん。一番怖かったことか・・・。

そうだなぁ・・・アレかな。けど、期待に沿えるかは分からないからね?

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其の日も、私はとある廃屋に仕事で出掛けていた訳だよ。

近隣住民の皆さんからは《何だか変な物音がする》とか《無人の筈なのに人影が見えた》等の話が寄せられて来ていた。

其れの原因究明と解決が其の日の仕事だった訳だが・・・まぁ、こう言っちゃ何だが、町内会とか絡みの仕事は給料がね・・・。

前日にガッツリ飲み会入れれて二日酔い気味だったし・・・。

私はテンションが上がらないままで、現場に向かったのさ。

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廃屋に何か居るって言っても、其れが一概に霊とは限らない。

住み着いた動物に住所不定無職な人とか・・・。

其の日も、霊とかじゃないってのは直ぐに気付いたよ。

けど《はい、霊じゃないので帰ります。》という訳にもいかなくてね。

仕方無いから、何か居るのか分からないまま私は家の探索を始めた。

一階にはゴミが沢山散乱していたけれど、何も無くてね。此れは住所不定無職の人かな・・・なんて考えながら、二階へ向かったんだ。

二階の最初の部屋だったかな。

ドアを開けるとね、先ず、白い足が見えた。

見慣れてるからね。もう其処で半ば察したよ。

けど、決め付けも良くないから一応確認したんだ。

詳しい描写はあまり言いたくないがね。酒も肴も不味くなるから。

けどね、そこそこ傷んでた。後は、自殺や自然死じゃなかった、とだけ言っておこうかな。

もうね。私の専門外だ。御手上げだよ。

其処で放り出して逃げても良かったんだけど、ほら私ってば根が真面目だからさ。

面倒臭いなぁ・・・と思いながらも警察まで行ったのさ。交番も近かったしね。

で、御巡りさんに色々と説明して、一緒に確認しに行くって話になったんだ。普通、第一発見者も確認しに行くのかなぁ。先方も大概慌ててたからなぁ。

で、其の民家まで戻ったんだけどね。

そしたら、遺体が玄関を開けたら直ぐの所に有ったんだ。いや、一応《居た》と言うべきかな。

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~~~

「死体が動いたんですか?!」

僕が思わず叫ぶと、兄は笑いながらブンブンと手を振った。

「そんな訳無いさ。」

そして、コップに注がれた酒を啜り、肩を竦めながら言う。

「実は、家の中に犯人が隠れててね。逃げようとしてたんだって。死体を連れてね。」

Concrete
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ネタバレ注意
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初めまして。幸加と申します。

貴方様のお話、見つかる端から全部(だと思ウ)読ませて頂きました。コメントをさせて頂こう頂こうと思い続けていたのですが、ちとシャイでして(^^;;

毎回、楽しませて(怖がらせて)頂いてありがとうございます。で、本日コメントをさせて頂いたのは、紛れも無くリクエストの為で御座います。はい。

木葉様命ーーなのです。
烏瓜さんも大好物なのですが、やはり心が欲しがるモノは止められません。

紺野様のお話、何時も大好物です。地球の裏側からマジ熱い目で見守らせて頂きますね。

では
幸加

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この語り口は、烏瓜兄さんでしょうか(?_?)?

兄さんズ(笑)の出会い、興味深々です!
で、池からの鳴き声は…?

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