短編2
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本当の終焉

この出来事は現実になるのか、ならないのか。

私は鮮明な夢を見る人間だ。

私は荒れ果てたドコなのかわからない場所で、私は迷っていた。

すると、私を挟むように紫色の炎が噴き出した。

「ココハ…終焉…。キミハ誰?」

幼い少女の声が紫色の炎が揺れるたびに聴こえる。

私は恐れることなく質問した。

「ココハどこ?」

紫色の炎から人間の姿をした影が現れた。

「ココハ…本当の終焉なの。逃れられない終焉の世界」

「終焉の世界?」

「そう…君は迷い込んだ他の住人で

私はココノ中心。」

影の少女は首を左右にゆっくり振りながら

「もう帰りなよ。君は迷い込んだんだ。帰れなくなるよ?」

私は頷き振り返ると見慣れた私の部屋の扉が浮かんでいた。

「その扉を開けて入れば帰れるよ」

扉を開けると朝日が部屋を差していた。

うたた寝をしたときに

またあの夢を見た。

今度はココが東京とわかった。

東京タワー、スカイツリーが佇んでいたからだ。

しかし、辺りを見渡すと辺りは

火の海になっていた。

轟く爆発音は終焉を知らせるように。

「また来たの?特別にこの世界の秘密を教えてあげる♫」

今度は影ではなく、少女が片手に紫色の炎を躍らせ語り始める。

この世界はとても平和だったの

…彼らが現れるまでは…

人類は核よりも安全で放射能すら出ない半永久的ヴィジウムエネルギーを開発したの。それのおかげで人類はとても平和だった。争いもなく…愛に溢れていた。

しかし…深淵の闇から彼らがヴィジウムエネルギーを狙いこの世界に攻撃を仕掛けてきたの。結果はヴィジウムエネルギーを奪われ、この世界は生物が存在しない世界に変わってしまった。私は人工知能「マリア」だったから生き残れたんだ。あちこちに半永久データ送信機が生き残ってるから私も生き残ってる。

ヴィジウムエネルギーは一瞬にして

大地を枯らし、海を燃やし、空を堕とした。彼らもまたその力によって滅んだの。

マリアは笑いながら語る

「君の世界はどう?生きてて楽しい?」私はその話を半信半疑で聞いていると。

すると、マリアはしゃべりだした

「シンジテナイネ…じゃあ、この世界で起きた出来事を教えてあげる」

マリアが語ったのはパラレルワールドの話だったが、それは起こりうる出来事ばかりであった。現に起きた出来事もあった。

「いい?確かに君の世界と私の世界は時の流れが違うけど、同じ出来事が近い形で起こるの。気を付けて、後悔しないように生きなさい。」

そこで目が覚めた時に握っていた

紙に近い形で起こる出来事リストが握っていた。

そのリストは千を超えており

最後の1000番目には

「本当の終焉が起こる」と書かれていた。

あれからあの夢は見ていない。

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いつか人類も滅びの時を迎える日が来るのかも知れないですよね‥知恵を傲っての自らの滅びか、外からの自然災害なのかは分からないけれど‥

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