短編1
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車の上の老婆

以前友人(以下I美)から聞いた話。

I美の父は釣りが趣味でよく朝早くから

釣りに出かけていた。

“その日”も父と、父の友人が釣りに出かけていた。

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一通り釣り終わって、帰宅する頃。

山中を車で走っていた。

shake

がたんッ。

どこからか物音がした。

だが、気にせず走り続けていた。

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shake

ガタガタガタッ。

また物音がする。

今度はどこから鳴っているのか

降りて確かめることにした。

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特に異変はなかったので

不審に思いながらも車に乗り込む。

10分くらいしてから、

エンジンが急に止まった。

sound:14

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誰かが外から叩いている。

二人が叫んだ時、やっとエンジンが掛かった。

急いで走らせ、サービスエリアについた。

安心してトイレに行き、戻ってくる。

お婆さんがこちらに話しかけてくる。

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「座布団敷いて上に座ってるおばあさんは誰?

泣いているけれど。車の中に入れてあげな。」

二人はぞっとした。

おばあさんに話しかけてみると、

何かを歌っている。

慌てて車に入り急発進させる。

何故だかおばあさんは車の上にいた筈なのに

平行して走っている。

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家に帰るよりもお寺に駆け込んだ。

お祓いをしてもらった。

住職曰く、「海で死んでしまったお婆さんが

ついてきてしまった。あまり海に行くのは

よした方がいい。」とのこと。

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そう言えば…サービスエリアで話しかけてきた

お婆さんと車の上にいたお婆さん、

顔がそっくりだったなぁ…。

Concrete
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似たような経験があるので・・
非常に気持ち悪く感じました。

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