短編2
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消える警備員

俺は小輪井端史(こわいはなし)26才。今時給5000円で警備のアルバイトをしてるいる。

何故そんなに時給が高いのか…。

不安で聞いたところによると3ヶ月に1回、しかも決まって4日に警備員が行方不明になるのだという。

こんな不気味な噂がたてば誰もこの仕事を受けず時給が上がるのも当然と言えば当然だ。

俺が警備しているところは縦、横、奥行、共に5mくらいの立方体の形をした白いコンクリートの建物だ。窓一切なく唯一鍵のかかったドアが1つ正面についている。どうやら大金持ちの家の地下倉庫の入口らしい。ちなみにいつも俺はここに立って警備している。

俺はいつも通りに仕事場となるこの建物へと向かった。ただいつもと違うのは物凄く不安で仕方がないということだ。無事に飽きっぽい性格を抑え今日でこの仕事をしだして3ヶ月を迎えることになったこととなりそれは喜ばしいことなのだ。しかしそれは同時に噂の日でもあるということだ。

端史は仕事場に到着した。いつも通り制服に懐中電灯を身に付けてドアの前に立つ。そして警備を始めた。

〜数時間後〜

風が冷たくなってきた。眠さに耐えながらも必死に同じ場所に立っていた。すると…、

コンコンっ!!

ドアの内側からノックの音が聞こえた。あまりにも急なことだったので端史は驚いた。が、さらに…

コンコンコンコンコンっ!!コンコンっ!!

端史は聞いて聞かぬ振りをして、怖いのを必死で我慢した。しかしここでふと気づいた。

「2回…、5回…、2回……?

まさかっ!!SOS!?」

端史は焦ってドアノブを捻った。

するといつも鍵がかかってるはずのドアが開いた。それさえも不思議に思わず端史はその建物へ駆け込んだ。しかし……。

【その建物には床は存在しなかった…。】

「行方不明の理由はこれかっ!」

そう思った頃には全てが手遅れだった。そして深き闇へと端史は消えていった………。

Concrete
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