短編2
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臭い老婆

夢なんてものはそんなに長く覚えているものではない。

しかしこの夢は、幼少期から最近こそ見ないが高校くらいまで何回も見ていた夢だから、これからも忘れる事はないだろう。

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私が遊んでいる。友人と、あるいは知らない人と。

それはとても楽しい夢。笑いながらはしゃいでいる。

しかし、とても楽しい夢を見ると、いつも途中から不安になっていた。

あの老婆が出てくるから。

その老婆が出てくる時はいつも決まって遊んでいる人が気づく。

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「なんか臭くない?」

そう言われると、私はなんとも独特な匂いに気づく。

腐敗臭に似たその匂いを嗅ぐと、私は辺りを見回す。

すると、時には電信柱の後ろから。時には窓から。

全身が茶色がかった両方の目が白い臭い老婆がこちらを見ている。

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老婆を見つけると、遊んでいる人は消え、周りが歪んで行き、老婆がこちらに手を伸ばす。

すると老婆が近づいてくる。正しくは、老婆と私の距離が詰まってくる。

それがすごく嫌で、掴まれるか掴まれないかギリギリで目がさめる。

ここで夢はおわり、決まってこの夢を見ると体調を崩した。

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大学生時代のある日。実家に帰省をしていた。

その夜

夜寝る前に歯を磨いていると、妹が母の寝室へ入って行った。覗くと2枚布団が引いてあった。

妹は中学になってまだ母と寝ていたのだ。

若干の中傷を込めて

「お前自分の部屋のベットで寝たらええのに」と妹に言った。

すると妹は怒り、母の寝室へ入って行った。

母からも煙たい顔をされる。

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翌日、妹がちょっと気まずい顔をしてこちらを見ている。

すると妹が言った。

「あの部屋変やから夜は寝-へん」どういう事か詳しく聞いてみる。

「きみの悪いおばあさんの夢をたまに見るんや。そのおばあさんはなんか変な匂いがして、なんかすごい嫌な夢。なんかその夢見たらすごい体調悪なるし、嫌やねん」

今の妹が使ってる部屋は、私が中学まで使っていた部屋だった。

そして妹が続けた「あの茶色いおばあさん」

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